能力は遺伝で大体決まる。得意なことを頑張ればいい。『言ってはいけない』

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私たちの喜びや悲しみ、愛情や憎しみ、世の中で起きているあらゆる出来事さえも全て進化の枠組みで説明、理解できます。橘玲著『言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)』は、進化論という科学を用いて、世の中の様々なことについての残酷すぎる真実が書かれています。この中から、以下の2つのポイントで、ご紹介します。

  • 努力は遺伝に勝てない
  • 外見は収入に影響する

努力は遺伝に勝てない

親から子へと外見や性格が遺伝することは昔から知られていました。背の高い親の子は背が高い、せっかちな親の子はせっかち、メンヘラな親の子はメンヘラ、太った親の子は太っているというように。

世間には例えば、痩せている女性は美しい等の暗黙の規範があります。これは言外に、太っている女性は美しくないという意味が内包されています。そして規範からの逸脱は、遺伝子のせいにしてはならないと考えられています。なぜならそれらは、本人の努力によって乗り越えられるはずだと考えられているからです。

太っている女性には、痩せるべきだという社会的圧力がかかります。それを何か別のもののせいにすることができません。家族や友人の、痩せたらモテるなどの励ましが、これ以上ないくらいその人を深く傷つけます。しかし実は、太っているのも遺伝なのです。

また知能も遺伝します。論理的推論能力の68%が、一般知能(IQ)の77%が、遺伝で決定されます。どれほどの努力をしても勉強が出来ない子供もいるということです。知能は環境によるもの、個人の努力によるものと考えられているので、勉強できないのは自分が悪いという理屈になります。これでは不登校や学級崩壊が起こるのも、当たり前です。

  • 身長・体重も遺伝する(身長遺伝率66%、体重遺伝率74%)
  • 知能も遺伝する
  • 依存症も遺伝する
  • 精神疾患も遺伝する
  • 犯罪も遺伝する ・・・これら全て、かなりの確率で遺伝することが分かっています。

医学書等には普通に書かれていますが、社会的にこれは言ってはいけないことなので、表立って発言する人はほとんどいません。

遺伝の中でも最も遺伝率が大きいのが、音楽の才能と言われています。(遺伝率92%)基本的に、努力は遺伝に勝てないのです。

一方で、「努力は遺伝に勝てない」ということを受け入れられば、事前に対策を打つことが出来ます。依存症になりやすい人はその依存対象に手を出さない等という予防が出来ます。能力が遺伝することが分かっていれば、将来の進路決定に役立ちます。精神疾患にやりやすい人は、精神疾患に陥らないように良い生活習慣を事前に取り入れない等という予防が出来ます。

遺伝子は可能性を狭めるものではなく、自分が得意な分野や向いていない分野を決めるだけです。

外見は収入に影響する

見た目によって人生が左右されることは皆うすうす気づいていると思います。イケメンや美女は愛され、ブスやブ男は冷たくされます。仕事でもイケメンや美人は優遇されます。美貌には、実際に経済効果があるためです。例えば営業マンの場合、美人とブス、どちらから物を買うかというと、美人だと思います。モテるモテないだけでなく、仕事でもイケメンや美人が得をします。

美しさの基準は時代や文化によっても異なりますが、共通する部分もあり、それは、①顔の対称性、②肌の滑らかさ、③ウエストのくびれだといわれています。

では女性の場合、美人とブスで経済格差はどのくらいあるのでしょうか。年齢や学歴などの外見以外がすべて同じ男女を集めてきて、第三者にその美貌を判定させてランク付けし、収入差を調べました。その結果、平均以上のルックスの女性は普通のルックスの女性より収入が8%多く、 平均以下のルックスの女性は普通のルックスの女性より収入が4%少ないということになりました。

平均年収を300万円とすると、年間で36万円(+24万円と-12万円の差額)の差になるということです。さらに弁護士のような職業では、美貌格差は年齢とともに広がります。若い時の収入は同じでも、美貌の弁護士は良い顧客を獲得しやすいので、歳をとるにつれてその格差が大きくなるようです。これだけの格差が生じてしまうので、女性は美への熾烈な競争に駆り立てられることになります。

次に男性の場合、イケメンとブ男で経済格差はどのくらいあるのでしょうか。 結果、平均以上のルックスの男性は普通のルックスの男性より収入が4%多く、 平均以下のルックスの男性は普通のルックスの男性より収入が13%少ないということになりました。

ブ男のペナルティがかなり大きいことが分かると思います。ただしこれは、そのルックスの中に暴力性を感じる場合です。あらゆる社会で、女性より男性の犯罪者の方が圧倒的に多いです。女性が2割以下、男性が8割以上です。そのため、暴力性の高そうな外見の男性を真っ先に排除しようとするので、13%のペナルティになるようです。

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Photo by Ali Pazani on Pexels.com

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真実は残酷です。

遺伝について、苦手でどうしようもない部分は自分の努力不足だけではないと受け入れ、得意な部分を探して努力し、そこを伸ばすことを考えれば良いと思います。

本書に興味を持っていただいた方、詳細は 『言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)』 をご参照ください。

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