成功するためには運が必要だということは良く知られていることだと思います。しかし、「運は自ら高めることが出来る」といわれるとピンとこない方も多いと思います。実は成功者たちは、自分の思考と行動で、運が良くなるということを知っています。
運を良くするためには、小さな習慣があれば良いというのが本書の結論です。小さな習慣で運が良くなるのであれば、試してみたくないですか?たった1分の習慣で、仕事も、人間関係も、恋愛も、お金も全て好転させることが出来ます。
運がいい人になりたいとか、成功者の法則が知りたいと思っている方へ、サチン・チョードリー著『「運がいい人」になるための小さな習慣 世界の成功者が実践するたった1分のルール』より、以下の4つのポイントでご紹介します。
- 大事なのは習慣である
- 運がいい人は、「可能思考」で考える
- 運がいい人は、「成功環境」に身を置く
- 運がいい人は自分の「ファン」をつくる
目次
大事なのは習慣である
1996年、26歳の時に日本に来たチョードリー氏は、片言の日本語で営業職をしていましたが、思うような結果が出ず、預金残高がたった3万円の時期もあったそうです。
その時にたまたま出会ったインド人の富豪に、「君はきっとうまくいくよ。ちょっとだけ変わることが出来れば。」と言われました。この言葉が、彼を変えました。
人は、ちょっとだけなら変わることはできます。彼は、そのちょっとだけを積み重ねれば、やがて大きな成功につながるのではないかと思うようになりました。
そして成功者を徹底的に観察し、彼らの行動をリスト化していった結果、周りの成功者たちが運を味方にしていること、彼ら・彼女らの思考と行動には共通点があることを見つけました。同時に、彼らが実践している小さな習慣に気づいたのです。
「心が変われば態度が変わる。態度が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。運命が変われば人生が変わる。」(ヒンズー教の格言)
著者は小さな習慣を実行した結果、コンサルティング事業、人勢育成事業、英会話事業などを行う、実業家になりました。パナソニックや富士通等、名だたる大企業から指導を求められる立場になりました。時給70万円の国際コンサルタントとしてテレビにも出演するようにまでなります。この本の中で、彼が見つけたこれらの成功を実現した小さな習慣を伝えてくれています。
運がいい人は、「可能思考」で考える
インド人である彼は、日本人はまず「出来ない理由」を考える人が多いと感じたそうです。行動するより先に出来ない理由を考えて、行動をストップしてしまうのです。
どんなに優れた商品もサービスも、最初は単なる思い付きです。コカ・コーラも、Facebookも。いつの時代もこのような、ちょっとした思い付きが大ヒットのきっかけになっています。
日本人の行動を縛る鎖になってしまっているのが、「出来ない理由」を考える 、つまり不可能思考です。チャンスをつかめるようになるためには、この逆の可能思考が必要になります。可能思考はどのようにすれば身に付けることが出来るのか。これを身に付けるための習慣があります。
可能思考を身に付けるための習慣を2つあげます。
1.自分は運がいいと一日5回言う
インド人は、口にしたことは実現すると信じてきました。日本にも言霊の力を信じるという考え方があります。イメージを言葉にすることで、意識により強く焼き付きます。自分で口に出した言葉は、自分が一番よく聞いているからです。自分に期待する言葉を口に出すようにしてください。
- 自分は運がいい
- 自分ならできる
- 必ずうまくいく 等。
このようなポジティブな言葉を出すと、気持ちも前向きになりますね。目標を口に出すのも良いです。
- 仕事で成功する
- お金持ちになる
- 恋人が出来る 等。
このような言葉を発すると、目標を達成するまでの道筋をイメージするようになります。これはつまり、可能思考です。自分がなりたい状態を口に出すこと。今日からできると思うので、実践していきましょう。
2.人に頼る
人は本来、誰かに頼られたい、誰かを助けてあげたいと思っているものです。ですので、頼るということに対して、過度に遠慮する必要はありません。誠実にお願いをすれば、頼られた側も悪い気持ちにはなりません。
一人で考えても答えが見つからないときは、遠慮せずに人を頼る方が良い結果を生みます。「三人寄れば文殊の知恵」とも言いますね。人によって視点、知見、経験等が異なるので、不可能が可能になります。
なお、人に頼る際には人を選ぶことです。親しいから・聞きやすいから聞くのではなく、それを良く知っている人、経験のある人に助言を求めるようにしましょう。

運がいい人は、「成功環境」に身を置く
人は周囲の環境から大きな影響を受けます。いいことに意識を向ければ気分が良くなりますし、悪いことに意識を向ければ気分は悪くなります。ですので、身の回りのネガティブを断捨離することが大切です。
1. ネガティブな情報を目に入れないこと
テレビから流れてくるネガティブな情報、ワイドショー等を見ないということです。
2. ネガティブな人と付き合わないこと
不平不満が多い人、悪口ばかり言う人、噂好きの人等と付き合わないことです。そのような人たちの連絡先を、リストから削除してしまっても良いでしょう。
3. ネガティブな体験に遭遇しないようにすること
我慢することが日常的になっていると、ネガティブな体験をしていること自体に気づかない可能性もあります。食生活等を含む、あらゆるネガティブな体験を断捨離します。
これを1か月ほど続けると、驚くほど環境が改善していきます。
運がいい人は自分の「ファン」をつくる
人生を好転させる最も大切なカギは、人です。なぜなら、チャンスは人が運んでくるものだからです。ですので、どれだけ周囲に人を増やせるか、ということが重要になります。
著者は、現代のビジネスで大切なのは、ファンづくりであると言います。ファンが多くなれば、より多くの幸運が運ばれてくるようになります。ファンの作り方を2つあげます。
1.ギブ&ギブ&ギブで与え続ける
よく、ギブ&テイクと言いますが、「テイク」を求めず、「ギブ」し続けるのが良いということです。とにかく与え続けるくらいがちょうど良いです。あとで取り立てることは考えません。損得抜きで提供し続けることが、相手の心に残るギブです。
ただし、ギブとはいっても高いものを上げれば良いとか、立派な実力が必要というわけではありません。どんな人でも、誰かにギブ出来るものを必ず持っています。
例えば、若い人には若い人なりの感度や視点があり、ベテランの人には新鮮に映ることもあります。また、「いつでも相談してね」と言ってみる、忙しそうにしていたら手伝ってあげる等でも良いと思います。 ギブ&ギブ&ギブ の精神を持ち続け、行動をし続けていくと、貴方の周囲にはファンが増えていくことでしょう。
2.誉め言葉は事実の3割増しに盛る
褒められると誰でも気分が良くなります。褒める時、事実の3割増しを意識します。つまり、少々大げさにして伝えます。「カッコいい。俳優の〇〇さんみたい!」等。気恥ずかしいようであれば、身近な家族から、試してみてください。

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たった1分の小さな習慣というのが嬉しいですね。大変なことだと実行できないですから。それでは意味がないと思うので。
本書では、サチン氏が実践した小さな習慣が40個紹介されています。まずは1つ、実行してみませんか?その簡単さに驚くと思います。
サチン氏がこれらを実行した結果、これほど大きな成功を手にしていらっしゃいます。何事も、素直に実行する人が成功できるのだと思います。
本書に興味を持っていただいた方、詳細は 『「運がいい人」になるための小さな習慣 世界の成功者が実践するたった1分のルール』 をご参照ください。
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