度を超えた男らしさを求める社会。『男子劣化社会』

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草食系男子が増えたと聞くことがあると思います。日本だけの現象かと思いきや、アメリカでもそのようです。1996年の時は、恋人がいる男子は5割でしたが、今はそれが約3割になっています。しかも20代の男子では、交際経験が1度もない人は約4割もいるようです。(出所:リクルートマーケティングパートナーズ)つまり男性は年々恋愛をしなくなっているし、女性とどう接して良いのか分からない人が増えています。

フィリップ・ジンバルドー著『男子劣化社会』では、その原因が、ポルノやゲーム、親の離婚であると書かれています。以下の6つのポイントでご紹介します。

  • 度を超えた男らしさ
  • ゲームのはまりすぎ
  • ポルノの見過ぎ
  • 離婚率の高さ(父親不在家族)
  • 女性の隆盛
  • 解決法

度を越えた男らしさ

女性は生まれた瞬間からミスコンが始まり、男性は生まれた瞬間から「結果出そうレース」が始まります。「結果だそうレース」とはつまり、「年収、地位、肩書、就職した企業、学歴」等というもので一旗あげるということ。男性はそれ以外に、社会的に受け入れられる道がありません。だから男性の方が圧倒的に経営者や資産家が多い。

もしそのレースから逃げてフリーターやニートになると、他の男性から見下され、女性から恋愛対象として見られなくなります。そのためほとんどの男性は、何とか成功しようと必死に頑張るのですが、本当に成功できるのはごく一握りです。多くの男性は挫折し、劣等感を抱き、弱音を吐きたくなります。そうすると、「男らしく強くいなさい」と言われます。

男はタフで、強くなければいけない、泣いたり弱音を吐いて助けを求めてはいけない、と教えられてきました。だから男性同士は友達同士であっても、どこかでやはりライバルなのだそうです。そして結果を出せなかった者は、「男らしさ」と「挫折」の板挟みで、声を上げられず孤立していき、ゲームやポルノにはまっていきます。

因みに多くの男性が女性と性行為をしたいのは、それが唯一人の身体に触れる体験だからです。それがなければ、男性は他人の肌に触れる機会はありません。

ゲームにはまりすぎる

現実社会で負け続けても、勝利の体験を味わえるのがゲームです。男性は皆ゲームが好きです。実際、男性の方が女性の3倍ゲームにはまりやすいことも分かっています。

女性はゲームがうまいことにあまり価値を感じません。なぜなら、ゲームの腕を磨いたところで女性や男性から尊敬を得られないからです。一方男性同士はゲームがうまいことで尊敬されます。そしてゲームに比べると、スポーツ、学校、勉強等は退屈なものに思えてきます。一番手っ取り早く勝利の感覚を味わえるのが「ゲーム」ということです。ゲームに熱中しすぎてコミュニケーション能力が磨かれなくなると、女性にどう声をかけていいのか分からなくなります。ゲームを1日4時間以上するのは、やりすぎです。

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Photo by Pixabay on Pexels.com

ポルノの見過ぎ

男性の性的な初体験は、ポルノを見た自慰行為から始まるといわれています。また、恋愛経験が1度もない人が増えている中、ポルノしか知らない男性も増えています。生まれてからポルノしか性的なことをやっていないと、間違いなく現実とかけ離れたやり方になってしまうでしょう。

ポルノは、自分のタイミングで自分の欲求を発散させれば良いですが、現実の性行為はコミュニケーション能力が必要になり、身体に触れて、相手も欲望を持った一人の人間として相手にしなければなりません。(女性もポルノを見る方がいますが、男性に比べて費やす時間は比べ物にならないほど短いようです。)

男性がポルノにはまる理由は、「楽」だから。現実の女性と性行為をしようと思ったら、まずタイプの女性を見つけ、女性に声をかけて連絡し、準備をしてデートに臨み、数回の食事を繰り返し、勇気をもって女性を口説きます。しかも成功する可能性は高くない。

一方ポルノはそんな面倒な工程を踏む必要がなく、拒絶されることもないので楽なのです。しかも、AV女優の方が美人が多い。無料で高品質なビデオが見れるのに、わざわざ女性を追う必要はありません。そして男性は、実際の女性とのコミュニケーションを諦め、ポルノにどんどんはまっていきます。すると、現実の女性とどう接して良いのか分からなくなる・・・。さらに、激しいポルノ動画を見続け、その強い刺激に慣れると、現実の女性では欲情できなくなってしまいます。

離婚率の高さ (父親不在家族)

良く知られていることですが、婚姻件数に対して離婚件数は3分の1以上にのぼります。そして、離婚した後大抵は母親に育てられることになります。父親が親権を勝ち取れる可能性は約10%しかありません。

離婚家庭のうちの多くの子供は、「結婚してもどうせ離婚する」と思うようになります。離婚した父親は、養育費用の支払いをし続けることになります。毎月14万円払わなければならないこともザラにあります。つまり、多くの父親たちは離婚した後に、給料の大部分を渡す人生になります。子供に会うこともほとんどできないのに、です。もしそれを支払わないと、人でなしと言われます。そういうわけで日本で一番自殺が多いのは、離婚後の男性たちなのだそうです。

さて、そのような父親を見た男の子は、もし離婚したらすべての重荷を背負わされるのは自分だと思い、結婚に希望を抱かなくなります。最近結婚にあまり積極的ではないのは、親の離婚を子供が間近で見てきたから、ということは1つの原因として言えます。

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Photo by burak kostak on Pexels.com

女性の隆盛

今は女性の社会進出が進んだことで、女性の収入は飛躍的に伸びました。女性CEOや役員も少なくありません。しかしこういった成功した女性は、自分より無力で怠け者な夫など欲しくないということです。男性は男性で、女性より年収や肩書が劣っていると感じたくありません。つまり女性は、自分の地位や給料が高くなればなるほど、結婚しづらくなるということになります。

実際、収入の高い女医さんは未婚率が高いというデータがあります。(出所:総合メディカル(株))女医さんのように金銭的な成功を収める女性がこの先もどんどん増えていくでしょう。つまり、女性の活躍が進めば進むほど、男も女も孤立していく可能性が高いということです。

解決法

ここまで、草食系男子が増えた理由について記載してきました。ここでは、草食系男子から脱却するための方法を3つご紹介します。

1.ゲームの時間を減らす

ゲームをするのではなく、外に出て世の中に参加するべきです。急にゲームをやめるのは難しいと思うので、まずは自分一人でゲームをするのをやめ、誰かとゲームをするようにしましょう。これにより、コミュニケーションを増やすことが出来ます。

2.女友達を作る

若い女友達を作りましょう。そして、「あくまでこれは友情であり、それ以上でもそれ以下でもない」と伝えましょう。女性とのコミュニケーションの練習が出来ます。これを続けていれば、女性に対する幻想やネガティブなイメージが払しょくされるでしょう。

3.ポルノの視聴をやめること

ポルノの視聴をやめることで人付き合いの不安が改善され、現実の女性との付き合いが楽になり、自信がつき、鬱が軽減し、集中力が高まった事例があります。なお、性科学者のヴェロニカ・モネット先生は、「視聴時間を減らすという方法では短期的な効果しかない」と言っています。だから、ポルノは「減らす」のではなく「やめる」のがいいのです。

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Photo by Monstera on Pexels.com

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少しつらい話でした。 草食系男子が増えたのは、世界的な不況や、社会構造の変化、そしてネットの普及等、複合的な理由があります。これらに屈せず逞しく生きる男性に、頑張れ!とエールを送りたい。

でもおそらく多くの男性は、ポルノやゲームをやめられないのではないかと思います。なぜなら、例え仮想の世界であったとしても、辛い現実よりはましだと思う人も多いと思うだろうから。仮想世界という逃げ場があれば、現実世界が辛くても救われますからね。

ただ、逃げていては現実は変わりません。そして、現実を変えていった方が長期的には幸せになれます。どのような選択をするかは貴方次第です。

本書に興味を持っていただいた方、詳細は 『 男子劣化社会 』 をご参照ください。

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