『ポジティブ心理学が教えてくれる「ほんものの幸せ」の見つけ方』

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ポジティブ心理学が教えてくれる「ほんものの幸せ」の見つけ方』は、ポジティブ心理学の創始者マーティン・セリグマン博士による、「ほんものの幸せ」を手に入れるための実践的な手引書です。

ただ苦悩を和らげただけ(=従来型の心理学)では、苦しみ、落ち込み、自暴自棄になっている人々を本当の意味で救うことは出来ません。人はどん底にあっても、美徳や誠実さ、生きる目的や価値を求めています。

何か問題が起きた時に本当に必要なのは、苦しみを理解して和らげることではなく、幸せを理解して築き上げることです。 (=ポジティブ心理学)

人の心はいつでも変えられます。

「自分のとっておきの強みを見つけ出す」というテーマに絞って、本書を次の2つのポイントでご紹介します。

  • 才能と強みは別のもの
  • 6つの美徳と24種類の強み

才能と強みは別のもの

幸せな人生を送る一番の秘訣は、お金持ちになることでも競争に勝って成功することでもありません。自分のとっておきの強みを見つけ出して、それらを日常の遊びや仕事で発揮することです。

そこでまず大切なのは、才能と強みは別物であるということを認識することです。

才能と強みの違いは、「才能」は生まれ持ったものであり、自分の努力でどうにもならないことが多い一方、「強み」は自分の力で養っていけるものだということです。

例えば足の長さ、ルックスの良さ等は「才能」です。

練習することで100m走のタイムを短縮することや、化粧をすることでもっと美しくなることは出来ます。しかしこれらは、元々の才能を少し向上させるにすぎません。

才能は強みに比べると先天的なものであって、その人が持っているかいないかのどちらかです。

一方、例えば誠実さ、独創性等は「強み」です。

強みは、十分な時間、努力、決断があれば、自分の意思で誰にでも獲得できます。強みは性格的特徴と言えるものなので、あらゆるシーンで発揮できるものと言えます。

強みを発揮している人を見て、周りの人が気分を損なうことはありません。実際、徳の高い行いを見ると、気分が高揚して精神が刺激されることが多いでしょう。嫉妬ではなく、憧れの感情を周囲の人に起こさせます。

強みは、他人との関わりにおいて、互いに満足のいく結果を生むので、それに基づいて行動すれば、誰もが勝者になれます。

assorted paintbrushes in jar on table in art studio
Photo by Anna Shvets on Pexels.com

6つの美徳と24種類の強み

幸せになるためには、自分のとっておきの「強み」を発揮して、それらを日常生活や仕事で発揮することが大切です。

強みは24種類あり、それらは6つの大きなグループに分かれています。この6つは「美徳」とよばれ、24種類の強みの上位にあります。(下図の通り)

これら6つの美徳は、地域・時代を問わず、良いものとされている人類普遍のものです。

著者は、旧約聖書、アリストテレス、プラトン、タルムード、孔子、仏陀、コーラン、ウパニシャッド等200冊に及ぶ哲学書や宗教書を読んだ結果、地域や時代が変わっても良いものとされている普遍的な美徳があることを発見しました。それが、この6つの美徳です。

6つの美徳を獲得するように努力していれば、人生の方向性を間違うことはないでしょう。

1.知恵と知識

「知恵と知識」には、次の6つの強みが紐づいています。

これら6つの強みのうち、どれか1つでも自分に当てはまっており、それを徹底的に伸ばすなら、「知恵と知識」という美徳が得られます。

① 好奇心と関心

今まで経験したり考えたことのない出来事に、積極的に、また柔軟性を持って対処する姿勢のことを言います。

毎日の生活で、暇になったり退屈したりすることがなく、常に世界に対する興味関心が尽きない人のことです。

② 学習意欲

新しいことを学んで、成長することが好きな人のことです。

③ 判断力、批判的思考、偏見のなさ

物事をじっくり考え、あらゆる側面から検証することです。常識や世間体にとらわれず、また結論も急がないため、途中で考え方が色々変わったりもします。柔軟な考え方をします。

この対極にあるのが、今まで信じてきたことに執着する考え方です。

④ 独創性、創意工夫

遊んでいる時や仕事をしている時に、斬新で適切な対応を取るのが得意な人は、この能力が高いと言えます。

⑤ 社会的知性、個人的知性

自分や他者についての知識のこと、つまり人間理解力のことです。

自分は何が好きで何が嫌いなのか、人間は何をモチベーションに行動するのかなどを知り尽くしている人のことです。自分自身を良く知っていて、心理学に詳しい人がこれに当てはまります。

⑥ 将来の見通し

人生において何が一番大切かを悟っている人のことです。この能力を持っている人のところには、多くの人が人生相談に訪れます。

本当に賢明な人は、何が人生において一番大切で、何が一番厄介かをよく理解しています。このタイプの人は、世界や物事の本質を見極めることに長けています。

2.勇気

「勇気」には、次の3つの強みが紐づいています。

これら3つの強みのうち、どれか1つでも自分に当てはまっており、それを徹底的に伸ばすなら、「 勇気 」という美徳が得られます。

① 武勇と勇敢さ

失敗を恐れずれにチャレンジすることです。

人から馬鹿にされたり失敗のリスクがあっても、色々と試してみる人がこれにあたります。

大勢から批判されると分かっていても自分が正しいと思う立場をとる人も勇気がある人です。

② 勤勉さ、粘り強さ、継続的努力

自分がやった方が良いと思っていることを毎日欠かさず行うことです。やり始めたことをきちんとやり遂げる能力の事でもあります。

ただし、達成できない目標への執着は、健全な粘り強さとは言えません。

③ 誠実、純粋、正直

他者に真実を話し、また自分自身にも嘘をつかない生き方をしている人のことです。つまり、常に本当の自分で生きている人のことです。

本当に誠実な人です。

3.愛情と人間性

「愛情と人間性」には、 次の2つの強みが紐づいています。

これら2つの強みのうち、どれか1つでも自分に当てはまっており、それを徹底的に伸ばすなら、「 愛情と人間性」という美徳が得られます。

① 思いやりと寛大さ

他の人達に対して親切で寛大で、人の手助けをするのが楽しい人がこれに当てはまります。

相手に対して自分自身と同じように興味関心を持ち、他者が持つ強みに気づく能力でもあります。

② 愛すること、愛されること

人との親密な関係を大切にしている人がこれに当てはまります。

日常生活において人を愛し、人に愛されている状態の人です。

4.正義

「正義」には、 次の3つの強みが紐づいています。

これら3つの強みのうち、どれか1つでも自分に当てはまっており、それを徹底的に伸ばすなら、「 正義」という美徳が得られます。

① 協調性、義務感、チームワーク、忠誠心

自分だけでなくコミュニティレベルで物事を考える人のことです。

家族、会社、地域、国家、更には世界的な規模で物事を考えて、全体的に貢献する気持ちのことです。

② 公平さ、公正さ

個人的な感情で、他の人について偏った判断をしない人のことです。常に客観的な視点を持てる人も、この能力が高い人です。

③ リーダーシップ

活動がうまくいくように、人を管理して組織を運営することが得意な人がこれに当てはまります。

グループ内の人間関係に、誰にも悪意を持たず、全ての人に心を配り、断固として正しく対処することが大切です。

人間性の優れたリーダーは、敵を許し、こちら側とあちら側というような、二分するような考え方をしません。

5.節度

「節度」には、 次の3つの強みが紐づいています。

これら3つの強みのうち、どれか1つでも自分に当てはまっており、それを徹底的に伸ばすなら、「 節度」という美徳が得られます。

① 自制心

安易な欲望や衝動を抑えることが出来、自分の感情をコントロールすることが出来る人のことです。

② 慎重さ、思慮深さ、注意深さ

この強みを持った人は、後で後悔するようなことは言わないし、行いません。

他者に対する配慮が行き届いていて、自分も他人も傷つけることがほとんどないタイプの人です。

③ 謙虚さ、慎み深さ

謙虚な人は、人の意見を聴いたり、相手の立場に立ってものを見ようとします。

自分のことを特別な存在と思っておらず、物事の勝ち負けにもあまりこだわりません。

6.精神性と超越性

超越性とは、自分自身を超え、外に向かって、もっと広い何かやもっと永続性のある何かに、自分自身を結び付ける考え方のことです。

自分自身を、他の人達、進化、神、宇宙等と結び付ける考え方をする人のことです。

「精神性と超越性」には、 次の7つの強みが紐づいています。

これら7つの強みのうち、どれか1つでも自分に当てはまっており、それを徹底的に伸ばすなら、 「精神性と超越性」 という美徳が得られます。

① 審美眼

自然や芸術や数式、人間の道徳的行いや、男性と女性の身体の美しさ等、あらゆるものに美しさを見出し、特に優れたものに対しては、畏敬の念さえ抱くタイプの人のことです。

悟りを開いた人もこのタイプです。

② 感謝の念

日常の色々な物事を当たり前のことと思わず、ありがたいことと言う認識を持っており、日ごろからきちんと感謝の気持ちを表す人のことです。

このタイプの人は、宇宙や地球、生命そのものへの奇跡の感覚と感謝の感覚を持っています。

③ 希望、楽観主義、前向きな姿勢

未来に対してポジティブなイメージを持っている人のことです。

④ 精神性、目的意識、信念、信仰心

自分の持つ信念や信仰心によって、迷うことなく自分の進む道を信じている人がこれに当てはまります。

自分は正しいことをしているし、正しい方向に進んでいるという人生に対する安心感がある人、生きていくうえで明確な哲学を持っている人です。

⑤ 寛容さ、慈悲深さ

自分自身に害をもたらした人を許し、復讐心に燃えないタイプの人です。

⑥ ユーモアと陽気さ

よく笑い、辛い状況でも深刻にならず、冗談を言えるような人のことです。

⑦ 情熱、意気込み

自分が取り組んでいる活動に情熱を持っており、毎日が充実している人のことです。

・・・・・

誰もが、その人ならではのとっておきの強みを持っています。それを自分でもしっかり認識して、周囲にも公言することで、毎日の仕事や恋愛、遊び、子育て等に活かすことが出来ます。

今の生活で、自分の強みが発揮されているかどうかが重要です。

『あふれんばかりの充足感と本物の幸せを得るために、貴方の生活に欠かせない分野で、「あなたならではの強みを活用する」。これが、私が導き出した、「最良の人生のための公式」である。』(by 筆者)

shallow focus photography of four leaf clover
Photo by Djalma Paiva Armelin on Pexels.com

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本書に興味を持っていただいた方、詳細は 『ポジティブ心理学が教えてくれる「ほんものの幸せ」の見つけ方』 をご参照ください。

本書の英語版は 、『Authentic Happiness: Using the New Positive Psychology to Realise your Potential for Lasting Fulfilment (English Edition)』です。

本は読むのも良いですし、Audible (オーディブル) で聴くのも良いと思います。

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