筆者が予測する未来。『ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来』

Pocket

ユヴァル・ノア・ハラリ著『ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来 ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』は、35カ国以上で400万部突破の世界的ベストセラーです。

人類はこれまで、飢餓、疫病と戦い、戦争を繰り返してきましたが、これら3つは全て解決し暇になりました。そして21世紀、人類は不死と幸福、神へのアップグレードを目指します。

なお、本書のタイトル「ホモ・デウス」の「デウス」は神であり、「ホモ・サピエンス」が神になるという意味が込められています。

本書を次の3つのポイントでご紹介します。

  • これまでの人類が戦ってきたもの
  • 21世紀の人類が目指すもの
  • 筆者が予測する未来

これまでの人類が戦ってきたもの

これまで人類は、飢餓、疫病と戦い、戦争を繰り返し、その対策をすることに忙しかったのですが、現在ではそれら全てがほぼ解決しています。

現在は餓死者よりも食べ過ぎて亡くなる方の方が多く、また戦争・テロ・犯罪等で亡くなる方が自殺者よりも少ない時代になりました。

戦争等が減った理由は、「価値」が、油田や金鉱といったものから知識へシフトしたことにより、戦争をすることのメリットが無くなったからです。

これらの問題が解決して暇になった人類が、次に何をするのでしょうか。

man in camouflage suit holding shotgun
Photo by Lukas on Pexels.com

21世紀の人類が目指すもの

1.不死

人類は、飢餓、疫病、暴力による死を減らすことが出来たので、今度は老化と死を克服しようと動き出します。

2.幸福

人類は3大苦難(飢餓、疫病、戦争)を克服したので、今度は幸福を目指そうとします。

これまで国家は、領土の大きさ、人口増加、GDPの成長等を目指していましたが、これを目指しても国民の幸福度は上がらないということに気づき始めました。

そこで今度は、幸福度こそが重要だという考え方に変わってきました。

3.神へのアップグレード

人類が狩猟をしていた時代は、「アニミズム」といい、全てのものを神と捉えていました。

その後中世に入り農業が発達した時代は、「有神論宗教主義」になりました。これは、カーストの頂点に「神」、その下に「神」に近しい人々の特権階級、さらにその下に一般の人々の階級があるという考え方であり、神と人間との間には明確な身分の違いがあるとしていました。

そして現代、科学技術の急速な発展に伴い、様々な事柄が解明され再現され、「神」は存在しないと考えるようになりました。カーストの頂点を「神」ではなく「人間」と考え、自分たち人間の欲望を満たすことを最優先する「人間至上主義」の考え方に変化します。

この思想のもと、不死と幸福を追い求めることで、人類は神へアップグレードをしようとしています。

「神へのアップグレード」の技術には、次のようなものがあります。

① 生物工学

遺伝子操作で、重病になりにくい赤ちゃんを作る(デザイナーベビー)等。

② サイボウグ工学

人工の眼を作る、バイオニックアームを遠隔操作する等。 バイオニックアームを遠隔操作することにより、例えばアメリカにいる医師が、東京のバイオニックアームを操作して手術をすること等が出来ます。

③ 非有機的な生物を生み出す工学

人間の意識だけをインターネット上に残す技術等。

high angle photo of robot
Photo by Alex Knight on Pexels.com

筆者が予測する未来

筆者は、現代の「人間至上主義」の時代から「データ至上主義」の時代になると予測しています。

「アルゴリズム」や「ビックデータ」が、人間の意思決定をコントロールするということです。

例えば何か重要な判断をしようと思った時に、周囲の人に聞くよりもGoogleで検索するような場合、アルゴリズム・ビックデータに依存して意思決定していると考えられます。今後この傾向は益々強まっていくでしょう。

ただし、カーストの頂点に来るのは 「アルゴリズム」や「ビックデータ」 ではありません。 カーストの頂点は、かなり少数の選ばれた人類である、「ホモ・デウス」です。

つまり、「ホモ・デウス」 が、この世界にある膨大なデータ・アルゴリズムを管理し、管理されたデータを元に大半の人間は動かされると予測しています。また、その大半の人間は家畜と同列になります。

私たち人間は労働力という価値を持っていますが、AIやロボットが人間を超えるレベルまで発達すると、その価値を失い、家畜と同列になります。

結果として、世界をコントロールできる「ホモ・デウス」になれる人間だけが最先端の医療を受けて不老不死になり、管理者として君臨し続け、大半の人類はコントロールされる側になると、筆者は考えています。

これについて筆者は、予測することで未来を変えたいと考えています。

一旦予測することで、人類は他の選択肢を考え始めることが出来るからです。予測が正確であればあるほど、人は予測に反応し、未来が変化します。いい知識ほど行動を変える力があるので、未来を変え、予測が外れるということです。(「知識のパラドクス」)

また筆者は、もっと多くの人々に歴史を学んでほしいと考えています。

歴史を学ぶことで、今の世界が偶然の連鎖で生まれたことを知り、今の現実を自然と考えるのは単なる思い込みであることに気づくからです。

また、自分が特定の歴史的現実の中で生まれ、特定の規範や価値観に支配されていることを知ることが出来るからです。通常なら考えない可能性に気づくことも出来ます。

photo of woman wearing turtleneck top
Photo by Ali Pazani on Pexels.com

・・・・・・・・

本書に興味を持っていただいた方、詳細は 『ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来 ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』 をご参照ください。

英語版は、『Homo Deus: A Brief History of Tomorrow (English Edition)』です。

本は読むのも良いですし、Audible (オーディブル) で聴くのも良いと思います。

☆関連記事

これからのテクノロジーの進化と、年金問題について。『2040年の未来予測』

ビットコインの未来。『ビットコイン・スタンダード』

人生のルールが激変した。『ライフピボット』

にほんブログ村

投資信託ランキング

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。