堀江貴文著『理不尽に逆らえ。: 真の自由を手に入れる生き方』のテーマは、「怒り」です。
貴方の周り、職場にもいませんか?どうでもいいルールにこだわる人、それを押し付ける人等。
本書は、世の中の理不尽さ、不条理さ、多数派と言うだけではびこる「謎ルール」、他人の人生に土足で踏み込んでくる人、そんな自分の人生を邪魔する何かから自分を守るための生き方をまとめたものです。
本書の内容を一言で言うと、好きな人生を生きるためには、理不尽さには徹底的に逆らうべきということです。貴方の人生が少しでも好転して、生きるのが楽になって欲しいという堀江氏の思いが込められています。
本書を次の4つのポイントでご紹介します。
- 賢く怒り、自分を守る
- 面倒なことはコスパが良い
- 資格制度の罠にはまるな
- 既存の権威を頼らない、信じない
賢く怒り、自分を守る
堀江氏は、大学時代にアルバイトをしている時も、起業してからも、「その謎ルール、意味わかんないんですけど」と言って、社会の壁を幾度となくぶち破ってきました。
閉塞的なコミュニティ(職場など)では、メンバーは固定されます。その中で、一人だけハブかれるのは、結構怖かったりしますよね。だから自分が嫌われないために、皆が人の目を気にするようになり、それがあたかも礼儀作法のように流通するようになります。
これにより、「謎ルール」が生まれるのです。
例えば、人の行動にいちいちケチをつけるお局さんや上司がいるために、上司より先に帰ってはいけないという「謎ルール」があったり、今までと少し違ったやり方をしようとすれば、「勝手にするんじゃない!」と言われたり。
本来、目的が達成すれば、手段や方法はどうでも良いじゃないですか。
こういう人たちに、周りの人たちが振り回されてしまいます。少し指摘したり反論したりしようものなら、こういう人たちは上から目線で高圧的に攻撃してきますよね。
堀江氏は、「こんなわけの分からないやつに、皆振り回されすぎ」と言います。
日本人は特にこの傾向が強く、古いしきたりに縛られて柔軟に対応できない名ばかり管理職が多く、訳の分からないルールを作ることが大好きなのだそうです。
「謎ルール」を押し付けられた場合の対処法は、ロジカルにキレることです。相手の主張が合理的でないのなら、こちらの主張が通り、負けることはありません。
例えば、上司より先に帰ってはいけないという「謎ルール」には、「ダラダラと残業しても会社の売上につながらないですよね?早く帰って、明日もフルパワーで仕事した方が良くないですか?」と言ってみる。
これで理不尽な処分があるような会社では、その会社に未来はないので、出世せずに副業を始めたり、転職する方が、よほど賢い選択です。

面倒なことはコスパが良い
堀江氏のもとには、「どうすれば成功できますか?」という相談が良く来るそうです。
成功する簡単な方法というものはなく、やり方はただ一つ、「面倒くさいことを積み重ねること」だけです。
例えば、毎日ブログを書くというルールを自分に課すだけでも良いです。毎日続けるのは、結構面倒なことですよね。しかし、続けているうちに楽しくなっていき、それが習慣になっていけばこっちのものです。何年も続けていると、身に付くものは少なくありません。
ある時、書いたブログのアクセス数が妙に増えていて、「こういうのがウケるんだ」ということが分かったりします。それが積み重なっていくことで、大きな財産となります。
実は、面倒なことほどコスパが良いということを多くの人は知りません。
面倒であればあるほど競争相手が少ないので、結局費用対効果が良くなっていくのです。
資格制度の罠にはまるな
教員免許、弁護士等、これまでの社会なら、持っているだけでメシが食える資格があります。
しかし中には、イメージを利用して、持っている必要はないのに資格制度があり、それなりに威光があるように見える資格が、世の中にはたくさんあります。
例えば調理師免許は、なければ料理人として働けないということはありません。しかし多くの若者は、料理の仕事をするには調理師免許が必要だと思い込み、専門学校に行っています。
実際には、スーパーで買ってきた食材で誰でも料理は出来るし、それをお客さんに提供するのに免許はいりません。食品衛生責任者を置く必要はありますが、講習を受ければ誰でもなれます。
専門学校に通う資金として500万円あるなら、居ぬき物件を借りて、今すぐ自分のお店をオープンした方が、時間も費用も節約できます。
プロのミュージシャンも、ギターの専門学校出身の成功者など、ほとんどいません。
資格制度を作るのは、それでお金を巻き上げられるからです。
資格制度の罠にはまってはいけません。何かやりたいことがあるなら、ほとんどの場合、必要なものは免許や資格ではなく経験です。
実戦的な経験を積み、時に失敗した方が、どんな無駄な資格を取ることよりも意味のあることであり、自由な人生への最短距離だと言えます。

既存の権威を頼らない、信じない
堀江氏は、「何の役にも立たないのに、大勢の人がありがたがるものがある」と言います。それが、権威です。
メディア業界でよく見られますが、SNSでフォロワーがつくよりも、テレビ・ラジオ・映画に出演することの方が「上位」だという勘違いをしている人が多いのだそうです。
かつては絶対王者だったテレビも、現在はインターネットには勝てなくなってきています。最近のYouTuberの活躍等を見れば、一目瞭然ですよね。個人がテレビ番組を作れる時代になり、多くの芸能人がYouTubeに参入しています。
広告費についても、2020年のテレビの広告1兆6,559億円だったのに対し、インターネット広告は2兆2,290億円と、インターネットがテレビを上回っています。(下図参照)
しかも、テレビ含めマスコミ四媒体の広告費は下落トレンドなのに対し、インターネット広告は上昇トレンドです。このトレンドは、今後も続くでしょう。

ところが芸能界では、誰も出ていない深夜ラジオに頑張って出ようとするのに、SNSでフォロワーを集めることには消極的なのだそうです。
今は一人で活動してSNSで人気になれば企業からの直接案件も来ますし、テレビへの出演のオファーまで来る時代です。もはや芸能事務所に所属して、テレビへの出演をあっせんしてもらう必要もありません。
実際ジャニーズ事務所からは、古参の所属タレントが離脱しており、UUUMからも中堅のYouTuberが離脱しています。
窮屈な組織に身を置かなくても、個人で力を持てる時代になりました。これまでの権威に頼らなくても、信じなくても、可能性は無限にあるのです。
サラリーマンも同じです。
会社の枠組みに縛られずに働くことも可能になりました。サラリーマンをやりながらYouTuber等をし、脱サラに成功している人、いますよね。
それだけ、人生の選択肢が増えたということです。

・・・・・・・・
我慢せず、好きな人生を生きましょう。貴方にもできます。そんな時代なのです^^
本書に興味を持っていただいた方、詳細は 『理不尽に逆らえ。: 真の自由を手に入れる生き方』 をご参照ください。
☆関連記事
信用さえあればダメージはない。『99%の人が気づいていないお金の正体』