貴方の人生を豊かにするための一番の方法は、一流のメンタリティを身に付けること、つまり心を磨くことです。
では、心を磨くと何を手に入れることが出来るのか。
それは、「物事を大きく考えられる視点」です。
人生の大きさは、その人の考え方の大きさによって決まります。そしてその違いは、「心の在り方」によって決まります。だから、人生を豊かにするためには、心を磨くことが不可欠なのです。
「一流の人とは、一握りの特別な人の事ではない。自分の心を磨き続け、自分を信じることが出来た普通の人のことである。」
永松茂久 著『一流の人に学ぶ心の磨き方』には、70の心得が紹介されていますが、このうち15個ご紹介します。
目次
- 1 1.すべての人から好かれようとしない
- 2 2.「一人でもやりきる」という覚悟を持つ
- 3 3.他人の幸せのために、自分の幸せを犠牲にしない
- 4 4.多くの出会いを求めず、目の前の人を大切にする
- 5 5.自分と他人とを比べず、目の前の事に集中する
- 6 6.自分を無条件に肯定してくれる人を持つ
- 7 7.「我」を外し、素直に学ぶ
- 8 8.人からの賞賛を生きる糧にしない
- 9 9.相手が誰でも自信をもって向き合う
- 10 10.自分は裏方にまわり、周りの人を輝かせる
- 11 11.愛に基づき行動する
- 12 12.人に与えて涼やかに生きる
- 13 13.全ての困難をゲームと捉える
- 14 14.「すでにあるもの」に感謝する
- 15 15.「野心」と「志」の違いを理解する
1.すべての人から好かれようとしない
大多数の人は、人から嫌われることを恐れて、相手に合わせようとします。しかし、一流の人は無理に相手に自分を合わせるようなことはしません。
「誰からも好かれること」は、不毛なことです。貴方の目の前に合わない相手がいたとしても、「当たり前」と割り切るのが合理的です。
貴方のことを本当に理解してくれる人との関係をより深めることに集中しましょう。
2.「一人でもやりきる」という覚悟を持つ
一流の人は何かを始めようと決断した時、「一人でもやりきる」と覚悟を決めます。
必要に応じて人に協力を仰ぐことは悪いことではありませんが、一流の人は、結果的に一人でやらなくてはならない状況になっても、一切揺るがない強い意志を持っています。
そしてその貴方の姿に人は引き寄せられ、結果的に信頼できる仲間を引き寄せます。
3.他人の幸せのために、自分の幸せを犠牲にしない
自分の幸せと他人の幸せは表裏一体、片方だけでは成り立ちません。
例えば、ボランティア活動に参加するために、家族や職場の同僚をほったらかしにしてしまったらどうでしょう。誰かを助けるために、大切な人や自分自身の生活を犠牲にしてしまっては本末転倒です。
本当に人のためになることは、必ず自分自身も幸せにしてくれます。
本当の意味で自分のために生きることが出来た時、それは人をも幸せにする生き方につながっていくことを、一流の人は良く知っています。
4.多くの出会いを求めず、目の前の人を大切にする
成功を収めるためには人脈が不可欠という話をよく聞きます。
なかには、「コネを作る」ことを目的に、セミナーやパーティーに足しげく通い、そこで出会った人たちと片っ端から名刺を交換している人もいます。
一流の人は、やみくもに人との出会いを求めることはしません。見ず知らずの人とコネをつくることより、今、自分とつながりのある人との「縁」を心から大切にしているのです。
自分の目の前の人たちとの関係を深めること、自分の魅力を高めることに集中します。それが、新たな出会いのきっかけになることを良く知っているからです。
5.自分と他人とを比べず、目の前の事に集中する
全ての悩みごとの原点と言っても過言ではないこと、それは「他人との比較」です。一流の人は絶対にしません。余計な悩みを抱え込むことになるからです。
相手のことは一旦忘れ、目の前の事に集中すればうまくいくようになります。
野球をする時はボールに集中する、ビジネスではお客様のニーズに集中する等。
一流の人は、他者ではなく「過去の自分」を比較対象にします。その方が成長できるということを知っているからです。

6.自分を無条件に肯定してくれる人を持つ
「一流になりたい」と本気で願っている人は、自分よりも格上の人達の中に飛び込んで自分を成長させようとします。
しかし、一流の人は甘くはないので厳しいことを言うこともあります。愛情の裏返しではあるのですが、自分の行いを否定されたように感じると、どんな人でも落ち込むものです。
そのとき、自分のことを常に肯定してくれる人の存在はとても貴重です。
一流と呼ばれる人たちも、自分のことを肯定してくれて、落ち込んだ時でも元気を取り戻させてくれる人を必ず身近においています。
そういう人に「貴方ならできる!」と言ってもらって、落ち込みから脱出しているのです。そして、そういう仲間と称えあい励まし合いながら、共に心を磨き続けているのです。
7.「我」を外し、素直に学ぶ
経営の神様と呼ばれ、人を見抜く名人だった松下幸之助さんが、人を採用する時の基準は次の3つだったそうです。
- 自分は運がいいと思っている
- 愛嬌がある
- 素直である
素直な人の反対は、「我が強い人」。我が強すぎると、人の言葉が入ってこなくなります。
一流の人は、自分の考えだけに凝り固まってしまうことの危うさを知っています。
人の成長は、自分が正しい、相手が間違っていると思った瞬間から止まってしまうからです。だから他人から素直に学ぶのです。
一流の人は、人から教えてもらったことを、「我」を外して素直に吸収し、それを自分の武器に変えていきます。
8.人からの賞賛を生きる糧にしない
身近にある地獄の一つは、「すごい地獄」です。
「すごい地獄」とは、人から「すごいね!」と言ってもらいたくて、お金や物、地位に執着してしまうこと。
- 月収が〇〇円なんて、すごいですね!
- 一千万円の腕時計なんて、すごいですね!
- その年で部長なんて、すごいですね!・・
「すごい地獄」にはまる原因は、自己肯定感の低さです。自分で自分を認めることが出来ないから、他者からの賞賛を生きる糧にしようとしているのです。
一流の人は、自己肯定感で満たされているので、他者からの評価をあまり気にしておらず、周りから「すごい」と言われても、それをおまけ程度にしか考えていません。
一番大切なのは、自分自身の心の在り方なのです。
9.相手が誰でも自信をもって向き合う
憧れていた成功者や、世にいう「一流の人」と接する場面が訪れたとしても、自信と誇りをもって接してください。
相手が誰であろうが、同じ人間です。貴方は貴方の人生を生きてきたので、下手に出る必要はありません。
「本来、この世に威張っていい資格を持っている人なんて一人もいないんだよ。肩書を外せばそもそも同じ人間なんだから。だからお前も、相手が誰でも臆することなく、しっかりと自信をもって人と向き合うんだぞ。相手も自分も両方大切にするんだ。相手から舐められるような恥ずかしい向き合い方だけはするんじゃないぞ。」
10.自分は裏方にまわり、周りの人を輝かせる
やる気や責任感があって前向きな人ほど、つい自分が前面に出て物事を進めようとします。
しかしそれでは、自分が疲れるだけでなく、気が付くと一緒にやっていたはずの仲間が白けてしまう事態にもなりかねません。
実は、実力がある一流の人ほど、周りの人に仕事やチャンスの場を割り振ることで自己肯定感をプレゼントしています。
「自分が、自分が」ではなく、「彼のお陰で」「彼女のお陰で」と周りの人をたてるよう常に意識しているのです。
「人に頼る」のではなく、「人を活かす」と考えましょう。一流の人は、人を活かすのがうまいです。

11.愛に基づき行動する
この世には、絶対に逃げることのできない天の摂理があります。それは、自然です。
どんな時代であれ、変わらずに人がついてくるリーダーの条件、それは、「行動のベースが愛に基づいているか」ということです。
リーダーにとっての最高の報酬は、名誉や勲章ではなく「貴方の下で働けて良かった、貴方の会社があって良かった」と言ってくれるスタッフやお客さんの笑顔です。
近道などありません。しっかりと王道を歩いてください。
この世に、愛を持ったリーダーより強いものはありません。
12.人に与えて涼やかに生きる
世の中には「返報性の法則」があります。「与えたものは必ず返ってくる」という意味です。
人は、誰かに親切にしてもらったら、「何かお返しをしなくては」と思います。つまり、いつも人に与えている人は、たくさんの人から「何かお返しをしなくては」と思われています。
与えるものはモノでなくても、安心感、言葉等、相手のために与えられるものはたくさんあります。与え続けていると、涼やかに生きられます。それだけで儲けものです。
一流の人は、人に与えることで、相手だけでなく自分自身の幸せも雪だるま式に大きくなることを知っています。
13.全ての困難をゲームと捉える
困難には、「逃げる人を追いかける」習性があります。それと同時に、「しっかりと腰を据えて向き合うと決めた人から逃げる」という習性も持っています。
一流の人は、「起こる問題は全て自分への試練」と考えて、それを乗り越えることを楽しむ力を持っています。まるでゲームをしているかのように試練に立ち向かうのです。
こうして訪れる困難を一つひとつクリアして、自分のレベルを上げ続けているので、どんどん成長していきます。
覚悟を決めた人には、必ず光が見えてきます。覚悟が道を開くのです。
14.「すでにあるもの」に感謝する
禅の言葉に、「吾唯足知」(われ ただ たるを しる)というものがあります。今すでにあるものに気づき、感謝することが出来れば、人生は「ないことを嘆く悲しみ」や「欲望」から解放されて、豊かになるという意味です。
不思議なことに、お金もチャンスも人望も、全て「いつも感謝している人」に集まってきます。一流の人は、感謝上手です。
15.「野心」と「志」の違いを理解する
「夢」は人を惹きつけます。そして、その夢がかなった時に、幸せになる人が多ければ多いほど、たくさんの人が集まります。
「仕事を通じて社会を明るくしたい」「育ててくれた街に恩返しをしたい」「大切な人を幸せにしたい」という夢に対しては、力を貸したくなるものです。
叶った時に自分だけが幸せになる夢が「野心」、叶った時に周りの人も幸せにする夢が「志」です。一流の人は、「志」を抱きます。

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70の心得、全て素敵なメッセージなのですが、私が個人的に心に響いた15個だけを抜粋しています。
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