『成功する男はみな、非情である。』の著者、いつかさんは、10代のころから数多くの成功者に接し、その素顔と仕事ぶりを見てきた方です。
成功する男には、常人には計り知れない「非情の哲学」があり、「孤独」を武器にし、「夢」は持たず、不要な過去や人間はバッサリと斬り捨てます。
成功者は、ある一面では素晴らしい人格を持っていますが、常に流されるようなお人好しでは成功できません。サイコパスが最も多い職業は、経営者だと言われています。(参考:サイコパスが選ぶ職業、トップ10 | Business Insider Japan)
本書を次の8つのポイントでご紹介します。
- 情に左右される生ぬるい人間に、人はついてこない
- 成功に邪魔なものを捨てる
- 一流人は、付き合うメリットを初対面で瞬時に見抜く
- 成功者はストイック
- 闘争本能を持ち続けた男が、最後は勝つ
- 人をあてにしない
- モテる男とモテない男の差は、「行動力」
- 本当に怖い男は、「礼儀」を心得ている
目次
情に左右される生ぬるい人間に、人はついてこない
成功者は、感情に流されず合理的に判断する人たちです。
例えば会社が赤字になり、大量にリストラが必要になった場合、情に流されて情けをかけるとつぶれてしまうこともあります。事実を真正面から受け入れ、必要なものと不必要なものを見極めることが大切です。
本当に大切なものを守るために、人をクビにするなどの冷徹な判断も、時には必要なのです。
スティーブ・ジョブズも、アップル社に戻った際に、必要のない製品と人をリストラしました。徹底的に無駄なものをなくし、最少限の人数にしました。それが、叶えたい夢を実現させる合理的な方法だったからです。
「裏切者」といわれても、斬らなければならないときがある
成功に邪魔なものを捨てる
「貴方の周りの5人の平均が貴方だ」という、ジム・ローンの有名な言葉にもある通り、人生を変えるためには、まずは身の回りの人間関係を変える必要があります。
もしあなたの身の回りに社長が5人いるのなら、貴方も社長でしょう。貴方の身の周りにサラリーマンが5人いるのなら、貴方もサラリーマンでしょう。類は友を呼ぶのです。
成功するためには、自分のレベルを上げていかなければいけません。貴方のレベルが上がっていくと、いつまでも昔話をする人とは話が合わなくなっていきます。
もし貴方の身の回りに尊敬できる人がいないのなら、付き合う人を変える必要があります。それまで付き合っていた人間関係を捨てる必要があります。
大人になるとほとんどの人が勉強しないので、成長して自分のレベルを上げていくと、孤独になります。成功者は孤独です。貴方は、それでも成功したいでしょうか。

一流人は、付き合うメリットを初対面で瞬時に見抜く
人は、誰かに会いたいという時、自分の話を聞いてくれるから、落ち着くから等、理由は様々ですが、自分が得するから会います。
時間は限られているので、わざわざ自分の大切な時間を割いてまで会う価値があるのかを考えるのは当然です。ビジネスでは特にその傾向が強い。
そして成功者は、付き合うべき人と、そうではない人を瞬時に見抜きます。そして、付き合うべき人だと思わない限り、会おうとしません。成功者は、会う会わないの判断が厳しいのです。
「タキシードを着ていても、ウエイターにしか見えない男は成功しない。30過ぎて、仕立てのいいスーツにそでを通したことのない男もダメだ」
成功者はストイック
成功者と言われる人たちは、皆並外れた読書家で、成功するまで彼女を作らない、糖質を食べない、毎朝5時に起きる、毎日筋トレする、お酒やたばこはしない、少食にする等、ストイックなことを平然とやります。
普通の人からすると、「もっと楽に生きれば?」と声をかけたくなるかもしれませんが、成功者は自分の目的達成のために邪魔なので、そのような声は無視します。このように常軌を逸したストイックさを持つのが、成功者です。全ては叶えたい目的のためです。
しかし、当然息抜きもします。そして一瞬休んだら、またストイックな毎日を生きます。

闘争本能を持ち続けた男が、最後は勝つ
男性は、子供のころからずっと競争です。徒競走で競い合い、ゲームで競い合い、喧嘩で競い合い、どれだけモテるか競い合い、社会人になると、どれだけ仕事が出来るかで競い合います。
ほとんどの人は組織や社会でしつけられているうちに、段々と丸くなっていきます。しかし成功者たちは、闘争本能を捨てることはありません。だから多くの成功者たちは子供っぽいのです。そして更なる高みを目指して、自分よりも大きなものに挑もうとするのです。
「勝つことが一番大事なことだとは思わない。勝つことが全てだと思っている。」(by ビル・ヴェック)
人をあてにしない
成功者は、人に期待することはあってもあてにすることはしません。なぜなら、ほとんどのことは相手次第だからです。
どれだけ頼もうと、相手がその気にならなければ変わりません。人はコントロール出来ません。だから成功者は、人に依存せず、誰かが辞める時も引きとめません。それが合理的だからです。
「人間とは誰もがわがままな存在である。それは自我があるということで、その自我が強いか弱いかだけの違いです」(by 鈴木敏文)

モテる男とモテない男の差は、「行動力」
成功者は、すぐに行動します。なぜなら、チャンスはすぐに飛びつかないと、次の瞬間にはなくなってしまうものだからです。
モテる、モテないも実は同じです。モテる人は行動力があり、「可愛い」と思ったらすぐにアプローチをかけ、失敗したら別の女の子を探します。別れるのも早く、ダメだと思ったらスパッと別れます。非常に合理的で、無駄なことは一切やらず、スピード感をもって合理的に判断して生きています。
メールの返信も早いです。そして、相手にも即返信を求めます。使えないと思ったら連絡をやめ、お金にならない仕事はそれ以上はせず、とにかく何でもスピード感があり、行動するのが早いのです。
本当に怖い男は、「礼儀」を心得ている
礼儀正しいことのメリットは計り知れません。勉強すればするほど、人は礼儀正しくなっていくのです。
腹の中で何を思っていたとしても、礼儀正しくする方が得なので、礼儀正しく出来るということです。世界的な成功者は決まって礼儀正しく、頭を下げることを厭いません。なぜなら、礼儀正しいだけで、良い人に見えるからです。
松下幸之助さんは、相手が見えなくなるまで、いつまでも手を振っていたとのことです。
礼儀正しくするのは、敵を作らず、いざという時に使えそうな人に手を打っておくためです。
だから礼儀正しい人というのは、実はとても怖い人でもあります。合理的に考えて得だから、腹の中でどう思っているのかは関係なく、頭を下げ、謝ることが出来ます。
「嫌な奴にこそ、頭を下げよ」

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本書に興味を持っていただいた方、詳細は『成功する男はみな、非情である。』 をご参照ください。
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