大恋愛の末に結婚したのに、なぜ私たちは離婚したのか|結婚生活を振り返って、私が学んだこと

私は、大恋愛をして結婚しました。
結婚したばかりの頃は、私も元夫も、少し舞い上がっていたのだと思います。
大好きな人と結婚できた。
これからずっと一緒にいられる。
それだけで、十分に幸せでした。
けれど今振り返ると、そこから少しずつ、私たちの関係は変わっていきました。
不幸は、立て続けにやってきた
今でも、なぜあれほど多くのことが短期間に重なったのか、はっきりとは分かりません。
元夫は、結婚直前に仕事でミスをしました。
そのまま結婚生活に入りましたが、その影響で取引先への弁償が発生し、彼は人事部付けとなり、処分が決まるまで通常の仕事から外されました。
処分が確定すると、今度は失ったものを取り返すように、必死に働き始めました。
ところが、今度は膵炎になり、さらに顔面麻痺にもなりました。
それでも、彼は働き続けました。
私自身も、当時は精神的に不安定だったのかもしれません。
詐欺に遭い、ほとんど貯金を失いました。
結婚してすぐに仕事を辞めた私は、元夫の状況もあり、再就職することになります。
「なんとなくITを知りたい」という理由で決めたその職場は、私の人生で最も辛く、収入も最も低い時期でした。
そこに就職したことを、当時は心底後悔していました。
ただ、出産・育児の時期と重なったこともあり、すぐに転職することはしませんでした。
その状況から抜け出したい一心で、仕事と子育てをしながら必死に勉強し、米国公認会計士に合格しました。
私のキャリアは、そこから少しずつ好転していきます。
それでも、結婚してからの五年弱は、こうした出来事が次々と重なった時期でした。
人生の中でも特に苦しい時間として、今も強く記憶に残っています。
おそらく、元夫にとっても同じだったのだと思います。
波長が合わなかったのか。
ただ不運が重なっただけなのか。
それとも、何か別の力が働いていたのか。
答えは、今も分かりません。
ただ、そんな状況の中で、夫婦の関係も静かに、そして確実に変わっていきました。
何でも許してもらえると思っていた
いろいろなことが起こるなかで、私は元夫に対して、かなり無遠慮になっていたと思います。
「この人なら、何を言っても大丈夫」
「私のことを好きだから、何をしても許してくれる」
そんな気持ちが、どこかにありました。
大好きで結婚したからこそ、安心しきっていたのかもしれません。
今振り返ると、愛されていることに慣れすぎて、相手への敬意を失っていた部分があったのだと思います。
恋人だった頃にはあった遠慮が、夫婦になった途端に薄れていきました。
「家族なんだから、これくらい言ってもいい」
「夫婦なんだから、分かってくれるはず」
そんな甘えが、少しずつ積み重なっていったのだと思います。
コミュニケーション不全が放置された
一方で、元夫は仕事のミスを取り返すように、仕事にのめり込んでいきました。
いわゆる「仕事の鬼」のようになり、会社と家は近かったのに、家に帰ってこなくなりました。
会社の女性に対して「○○さんは可愛いね」と書いたメッセージを見てしまったこともあります。
結婚後一年で、完全にセックスレスにもなりました。
夫婦の間に問題があることは、お互いに分かっていたはずです。
それでも、きちんと向き合って話し合うことができないまま、時間だけが過ぎていきました。
今思えば、私たちは二人とも、自分のことで精一杯だったのだと思います。
夫婦として、少しずつ壊れていきました。
最後のトリガーは、ほんの小さなことだった
最後のきっかけは、ほんの小さなことでした。
ある日、元夫が自分のプライドを守るためについた嘘に、私は激怒しました。
そして、あっけなく離婚しました。
今思えば、その嘘だけが原因だったわけではありません。
それまでに積み重なっていたものが、すでに十分すぎるほどあったのです。
最後の出来事は、ただのトリガーでした。
振り返ると、強く思うことがあります。
私は、元夫にある意味で依存していました。
元夫もまた、私にある意味で甘えていたのだと思います。
そして何より、大好きだったからこそ、相手に遠慮がなくなっていました。
それが、私自身の大きな反省点です。
愛されているからこそ、敬意を忘れない
結婚してしばらくすると、相手は自分にとって「当たり前の存在」になっていきます。
何を言っても許してくれる。
いつもそばにいてくれる。
自分のことを好きでいてくれる。
けれど、それは決して当たり前ではありません。
恋人だった頃に大切にしていたことを、夫婦になった途端に忘れてしまうことがあります。
私は、それを結婚生活の中で学びました。
愛されているからこそ、甘えすぎない。
近い存在だからこそ、相手への敬意を忘れない。
相手に依存するのではなく、自分自身の人生もきちんと生きる。
結婚は、ただ好きな人と一緒に暮らすことではありません。
同じ方向を向き、似たペースで、互いを尊重しながら、長い人生を一緒に歩いていくことなのだと思います。
私は、大恋愛をして結婚しました。
だから、結婚したことを後悔しているわけではありません。
幸せだった時間も、確かにたくさんありました。
今では、私と結婚してくれたことにも、そして離婚してくれたことにも、元夫には感謝しています。
あの結婚があったからこそ、私は「どうすれば幸せな結婚生活を築けるのか」ということについて、深く考えるようになりました。
そして今、結婚相手を選ぶ人に伝えたいことがあります。
どんなに近く、親しい相手であっても、敬意をもって接し続けること。
結婚したからといって、相手を「自分のもの」のように思わないこと。
そして、結婚してからも、お互いに自分自身の人生を生き、成長していくこと。
私は、それが幸せな結婚生活を続けていくために、とても大切なことだと思っています。
大好きだからこそ、甘えすぎない。
愛されているからこそ、相手への敬意を忘れない。
そして、相手に依存するのではなく、お互いに自立した一人の人間として、一緒に人生を歩いていく。
それが、私が自分の結婚生活を振り返って、今思うことです。


