ナイジェル・カンバーランド著『お金持ちがしている100の習慣』には、貯蓄、投資、働き方、相続、起業、副業など、お金持ちに共通する100の習慣がまとめられています。
著者のナイジェルさんは、世界最大の人材サービス会社で財務部長などを経験された後、コーチングをされている方です。本書を、次の11のポイントでご紹介します。
必要な資産額を答えられる
お金持ちになる人は、そもそも何のためにお金持ちになりたいのかという問いに対して、答えを持っています。
例えば投資においても、目標があるから逆算して適切な方法が分かってくるものです。逆に「とにかくたくさん」と思っている人は、短期で大きなリターンを得ようとするので、その分大きなリスクを取ってしまいがちになります。
人の望みは様々あります。
- 世界を旅したい
- FIREしたい
- 子供たちを援助したい
- 慈善団体に寄付したい 等
それらの実現のために、必要な支出、必要な年収はいくらでしょうか。上を見るときりがないのは、先人のお金持ちが経験したことです。他者との比較ではなく、自分の価値観を決める必要があります。
甘い儲け話にだまされない
お金持ちになる人は、甘い誘いには乗りません。一方、お金持ちにならない人は簡単に詐欺に引っかかります。
甘い話には気をつけましょう。間違いなく裏があります。世の中には、資産を簡単に築ける魔法の近道はありません。
ねずみ講、マルチ商法には、年間10%や20%の高額のリターンが得られると謳うっているものがありますが、そんなうまくいくものではありません。楽にお金が儲かる投資話にも注意が必要です。リスクゼロの金融商品は、基本的にありません。
お金で幸せは買えないことを知っている
お金持ちになる人は、価値のあることにお金を使います。一方お金持ちにならない人は、快楽を求めて浪費をします。
64か国で170万人を対象にした大規模な調査の結果、年収が約750万円から950万円の時に、人の幸福度は最も高くなることが分かっています。
年収の増加が幸福度の増加と正比例しないのには理由があります。収入が増えると、ストレスが増えるからです。お金が増えれば運用管理が必要になり、貯金を守るためにやるべきことが増えます。また、何でも欲しいものが手に入ると、買ったものにすぐ飽きてしまうようになります。
大切なのは、幸福度を上げるためのお金の活かし方を知ることです。まずは、あなたが何をしたら幸せになるのかをしっかりと見極めましょう。
- 家族、友人など、大切な人と一緒にいる
- 困っている人を助ける
- 充実したやりたいのある仕事をする
- 趣味や娯楽を楽しむ自由な時間を持つ
- お気に入りのレストランやお気に入りの場所で時間を過ごす 等
自分が幸せになることにお金を使いましょう。
使う前に貯めている
お金持ちになる人は、収入の一部を確実に貯金しています。一方、お金持ちにならない人は気分で貯金します。あなたは、毎月どれくらいのお金を貯めていますか?残念ながら、十分な貯金をしている人はわずかしかいません。
貯金は、資産形成の基盤です。貯金が出来ないと、あなたは絶対にお金持ちにはなりません。貯金は大切とはいえ、毎月多額の貯金をする必要はありません。わずかでも、貯金を習慣化できれば、お金持ちの考え方が身に付きます。大切なのは、貯めるマインドを身に付けることです。
孤独な道のりを歩む覚悟をしている
お金持ちになる人は、周りに流されずに成功を目指します。一方、お金持ちにならない人は人付き合いで自分をすり減らします。成功への道は孤独です。
弁護士になる、会計士になる等を目指すなら、1人で多くの時間勉強をする必要があります。転職活動で成功するには、転職活動に時間を充てる必要があります。
あなたが成功するお金持ちになる途中で、あなたの考えを理解できない人がどんどん離れていきます。それでもお金持ちになりたいのであれば、孤独の道を歩むと決断することが大切です。
「売り上手」である
お金持ちになる人は、セールス力が高いです。一方、お金持ちにならない人は売り込みが下手です。成功する人は、話に説得力があります。人を動かす影響力を持っています。
何かを売り込むときに重要なのは、自分自身を受け入れて理解することです。理解して、自分を売り込むのです。そのためには、コミュニケーションスキルを磨く必要があります。
コミュニケーションで大切なことは次の3つです。
- 誠実であり続けること
- 他人の立場で考えること
- 営業経験を積むこと
評判を大切にしている
お金持ちになる人は、自分と言うブランドの価値を知っています。一方、お金持ちにならない人は、簡単に評判を落とします。あなたの評判が、あなたのブランドです。
評判が悪いと、いい仕事を続けることは出来ません。
富を築くには、他人とのつながりや協力が欠かせません。
評判を上げるのには何年もかかるのに、失うのは一瞬です。自分の評判を大切にしましょう。
不労所得で自由を作り出している
お金持ちになる人は、寝ている間にお金を働かせています。一方、お金持ちにならない人は、お金のために働かされます。突然仕事が出来なくなったら、あなたはどうしますか?どうやって収入を得て、生活をしますか?
本当のお金持ちは、仕事が出来なくなっても不安でパニックにはなりません。不労所得によってお金が入ってくる仕組みをしっかり作っているからです。お金持ちは、不労所得(働かなくても得られる所得)をたくさん作っています。
- 購入した家を貸し出して、何もしなくても家賃収入が入るようにしている
- 投資信託や株式に投資をして、配当金等が入るようにしている
- サブスクモデルのビジネスに投資をして、安定した収益が入るようにしている 等
情熱を注いでいる専門分野がある
お金持ちになる人は、好きな道を追求しています。一方、お金持ちにならない人は興味のないことに手を出しています。お金持ちになりたいなら、何かの専門家になるのが良いです。
専門性が高いほど、あなたの収入は上がります。特に若い頃には、自分の専門性を上げることに注力すると良いです。
- 多くの本を読む
- 色々な人の教えに耳を傾ける
- すぐに行動し、経験を積む 等
短時間で効率的に仕事をしている
お金持ちになる人は、集中して働いています。一方、お金持ちにならない人はダラダラと働き続けています。時間を賢く使いましょう。
自分の1日の行動で、自分のためになる行動と、不要な行動を見極めましょう。そして、誰かに任せられることは、自動化、外注、委任することで時間を節約しましょう。
「始めるのに遅すぎることはない」と考えている
お金持ちになる人は、いくつになっても夢は叶えられると考えています。一方、お金持ちにならない人は、年齢を理由に挑戦しません。年齢は単なる数字です。あなたが何かを始めるのに、遅すぎることはありません。
- ジョン・ペンバートンは、50代でコカ・コーラを創業しました。
- レイ・クロックは、50代でマクドナルドを創業しました
- カーネル・サンダースは、60代でケンタッキーフライドチキンを創業しました
- イェンス・スコウ(ノーベル科学賞)は、70代でプログラミングを開始しました
- マハティール・ビン・モハマドは、90代でマレーシアの首相になりました
マサチューセッツ工科大学の研究によると、起業時の年齢が50歳の場合、30歳の場合と比べて、ビジネスを成長させる可能性が2倍近く高くなるようです。
なぜなら起業とは、経験や知恵が大いに役立つからです。あなたが素晴らしい何かを始めるのに、遅すぎることはありません。いつでも夢は実現できると考えましょう。
本書の詳細は『お金持ちがしている100の習慣』をご参照ください。
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