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「共同富裕」と、芸能界の天の価格の出演料『家計簿からみる中国 今ほんとうの姿』

科学者や医師たちが富を持っていたとしても、私は当然だと思う。しかし彼らの得る富は、1人のスターの足元にも及ばない。科学者たちは、何十年も研究を重ねて、初めて成果を得る。結果多くの人々の命を救っている。しかしそんな彼らも、北京では良い家を買うことすら出来ない。

しかしスターたちは、数日の労働で庶民の生涯年収を上回る額を得る。ファン・ビンビンは脱税で8億元(約152億円)の罰金を科されたけれど、彼女はそれを即刻支払った。

エンターテインメントは国の復興を全面的に担うことは出来ない。スターたちも、国を救うことまでは出来ない。スターたちに異常なほど高額な報酬を与えるより、まず科学者や医療関係者に、もっと多くの報酬を与えるべきだと思う。

(「天の価格」のギャランティー)

中国の「共同富裕」

「共同富裕」とは、「共に豊かになる」という意味で、貧富の格差を縮小して社会全体を豊かにしようという、共産党政権が掲げるスローガンです。中国の場合、トップが「共同富裕」政策を打ち出すと、経済界や社会は即反応します。お上のいうことをきかないと、とんでもないことが起きるからです。

超富裕層はこの政策に震え上がり、例えば時価総額では中国トップのIT大手、テンセントは、習近平国家主席の「共同富裕」発言の翌日、農村振興や低所得者の支援に5,000億元(約9,500億円)を寄付すると発表しました。動画投稿アプリ「TikTok」を運営するバイトダンスの創業者、張一鳴氏は個人で教育基金に5億元(約95億円)を寄付することを決めました。

富裕層叩きは、一般庶民からの指示が確実に得られ、庶民の賛同を背景に、習近平氏の長期政権は更に盤石になっていくのです。

いずれにしても、とんでもなく拡大する格差の是正に取り組まないと、「子供も産めない社会」は深刻さを増す一方で、顕著な人口減少によって経済大国から失墜することを、政権は真剣に憂えています。

woman in white dress
Photo by zhang kaiyv on Pexels.com

中国の超富裕層

「中国は人口が多い発展途上国であり、年間の可処分所得は平均で3万元(約57万円)だが、平均月収が1,000元(約19,000円)前後の中低所得層も6億人いる。月1,000元では中規模都市で部屋を借りることすら出来ない」

(李克強氏)

中国社会の格差は、想像を絶するものがあります。そんな6億人に対し、中間層は2~4億人、さらにその上にとんでもない富裕層がいます。

中国の民間研究機関、胡潤研究院が2021年10月27日に発表した2021年版の中国長者番付によると、飲料メーカー農夫三泉の钟睒睒氏が資産総額3,900億元(約7兆4,100億円)で1位、バイトダンスの張一鳴氏で資産総額3,400億元(約6兆4,600億円)で2位だったと言います。

美食の民中国人は、食にかけるお金を惜しみません。上海のレストランで、ある客の支払った領収書が、ネットで拡散していきました。合計8人の会食で、金額は41万8,245元(約795万円)。人々の感想は一言。「なんて不公平なんだ!」

現代中国で「天の価格」について語ると事例には事欠きませんが、中でも社会問題と化しているのが、スターたち、天の価格の出演料です。

格差の象徴、芸能界

2016年8月26日、中国中央テレビが「俳優たちの破格な出演料」という特集を組みました。そこで紹介されたのは、とんでもなく高い中国スターの出演料です。

人気女優スン・リーさんのミーユエ(ミーユエ~王朝を照らす月~(韓流・アジアドラマ / 2015))で6,000万元(約11億4,000万円)、ウォレス・フォ、チュウ・シュンは如懿伝(如懿伝~紫禁城に散る宿命の王妃~(韓流・アジアドラマ / 2018))で合計1億5,000万元(約28億5,000万円)のギャラが支払われたと言います。

制作費に占める出演料は、中国の場合主演俳優だけで50~80%、わき役やスタッフに回るお金はその残りなのだといいます。アメリカの約30%、韓国は20~30%と比較してもあまりに高額です。

これを受け2021年2月、放送業界を監督する国家ラジオテレビ総局が「出演者の報酬が製作費の40%を超してはならない」という新たな規制を発表しました。

共産党が恐れるスターたちの影響力

どこの国でもスターの持つ影響力、発言力、経済への潜在力やポテンシャルはとてつもなく強力ですが、中国は他の国と比較しても突出しています。しかしそんなスターたちも、当局から制裁を受けるとあっという間に消えていきます。

脱税事件のジェン・シュアン:約3か月で封殺
強姦事件のクリス・ウー:1か月半で封殺、逮捕
国民的人気男性歌手、ヘンリー・ハオ:5日で干される状態になり、芸能界引退へ
理由が明らかにされないまま表舞台から消された大スターもいます。

封殺 – まるでその存在がなかったかのように消されること。

共産党が、現在・過去・未来に渡ってその存在を徹底的に消し去った理由の一つに、スターたちの持つ影響力、発言力の大きさが考えられます。

スターには莫大なフォロワーがついており、そのフォロワー(=ファン)の中には、スターに自分のお金も命も、全て捧げていいと考える人もいます。党が最も恐れているのは「団結力のある集団」であり、その典型が「ファン」達です。スターが党の意向に沿わないのなら、消えていただくと考えても不思議ではないでしょう。

中国では、ビジネスも芸能も全て、政治の動向をウォッチするのが必須なのです。


参考文献:青樹 明子著『家計簿からみる中国 今ほんとうの姿 』

本日のオマケ

私の投資方針

1.投資対象は、主に株式インデックスファンド、又は個別株式とする。
2.世界株式インデックスファンドは、老後まで基本的に売却しない
3.レバレッジ、信用取引等はしない
4.財政状態、経営成績が良く、PER及びPBRが低めの割安株式を買う
5.平時は、預貯金の残高が減らないペースで積み立てる
6.暴落等により含み損が発生した場合、含み損状態を脱するまで、平時より積立額を増額する

投資方針の根拠

1.ジェレミー・シーゲル著『株式投資 第4版』
 ・長期の実質トータルリターンは、他の資産に比べ株式が圧勝する
2.山崎元、水瀬ケンイチ著『全面改訂 第3版 ほったらかし投資術』
 ・世界株式インデックスファンド、特に(eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がお勧め
3.厚切りジェイソン著『ジェイソン流お金の増やし方』
 ・基本的に売らない
4.ジョン・C・ボーグル著『インデックス投資は勝者のゲーム』
 ・インデックスファンドは98%の確率で、アクティブファンドに勝てる
5.チャーリー・マンガー著『マンガーの投資術』
 ・素晴らしい会社を適正な価格で買う

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