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シングルマザーたちの未来には、老後などない。『シングルマザー、その後』

日本の大多数のシングルマザーたちの未来には、「老後などない」という現実があります。1人で悩み苦しみながら育てた子供が巣立った後も、自分なりの楽しみを大事にしながら安心して過ごすという日々が、彼女たちに訪れることはありません。

2008年末の「年越し派遣村」で、初めて世は、男性の貧困という事実を目の当たりにし、派遣切りに合った男性のホームレスの問題等が非常に大きな社会問題として取り上げられました。しかし、女性の貧困というのはそれ程問題視されていませんでした。なぜでしょうか。

「日本の女性たちは結婚して夫の扶養家族であれば、貧困リスクは非常に低いわけです。そうした女性が実際にはマジョリティなわけですから、女性の貧困は見えない状況だったのです。90年代から専業主婦をパートタイマーで雇用するケースが増えていきましたが、夫に扶養されていますから、低賃金であっても問題視されることはなく、むしろパートタイマーで働く有配偶者の女性たちにとっても、雇用する側にとっても、その方が良かったわけです。女性の非正規就労は段々と広がっていっても、母子世帯には最低限でもセーフティネットがあり、女性の中には、性ビジネスで収入を得たり、友人宅を転々として路上生活を極力避けたりした人もいたことで、社会の中で女性の貧困は問題にされては来なかったわけです。」

(神原文子(社会学者))

80年代後半ごろから、雇用の流動化という名のもとに非正規雇用化が進んでいくようになり、その非正規化のターゲットにされたのが主に女性でした。有配偶者の女性に限らず、未婚の女性、離婚してひとり親になった女性にも広がり、余程の事でないと正規雇用につけなくなりました。

この20年程の間で、女性の正規雇用と非正規雇用の割合を見ると、もはや正規雇用が半分以下で、非正規雇用の方が多いという状況になっています。国が女性の就労支援や社会参加を謳っていますが、女性の就業率が増えたと言っても、増えているのは非正規雇用なのです。(参考:I-2-7図 年齢階級別非正規雇用労働者の割合の推移 | 内閣府男女共同参画局 (gender.go.jp))

woman in white black and grey checkered dress shirt carrying baby with blue cap
Photo by Josh Willink on Pexels.com

どうすれば、貧困に陥らなくて済むのか

日本で離婚してひとり親世帯になった女性が、貧困に陥らない方法は何でしょうか。

結婚・出産に関わらず、ずっと正規雇用で働いてきた女性たちは離婚しても貧困には陥らず、何とかなるにしても、それ以外は子供を連れて実家に戻った場合や、何か特殊な技術や能力があって、それを活かして仕事が出来る女性など、貧困に陥らずに済んでいるのは本当に一握りです。

ひとり親世帯の収入を上げるには、やはり最低賃金を上げることです。非正規でも、暮らせる国にしていかないといけない。国は手に職をつけさせて、より賃金の高い労働に就けるよう就労支援をしていますが、これは役に立っていません。

「看護師とか保育士などになるために作られた『高等職業訓練促進給付金』というものがあります。専門職に就くための専門学校に合格できたら、その間の生活費として月10万円を給付しましょうというものですね。だけどまず、その専門学校に合格するのが難しい。高卒資格は必要ですし、合格のハードルも高い。仮に合格しても、授業料を年間100万円近く支払わないといけないので、それだけの蓄えがないといけないわけです。授業料は借金することも出来るかもしれませんが、問題は生活費です。国が支給する月10万円で、どうやって子供と生活していけるのでしょうか。10万円って、家賃を払えばいくばくも残らない額です。」

(神原文子(社会学者))

養育費の取り立て制度を

もう1つ重要なのが、別れた父親からの養育費の問題です。現在、養育費の支払いを受けているシングルマザーは全体の2割ほどしかいません。母子家庭の就労収入の中央値は169万円ですので、子供1人で3万円、もしくは2人で5万円確実に受けることが出来ると大きいのです。

養育費は、子供たちからすると、父親は離婚してからも自分の事を考えてくれていると思える、1つの証でもあるわけです。別れたと言っても、子供たちにとって父親であることに違いないわけですから。

selective focus photography of woman and toddler on flower bed
Photo by Tuấn Kiệt Jr. on Pexels.com

子育てを終えた、シングルマザーの未来

子育てを終えた母親に待っているのはどのような未来でしょうか。

末子が18歳を過ぎると、その時点でひとり親ではなくなります。そこから一切支援施策はありません。子育てが終わっても、多くの人が40代、50代ですので、その先人生は長いです。

正規雇用の仕事についている人は限られているので、パートで働き、ずっとぎりぎりの生活が続くわけです。国民年金が65歳で下りるとしても、満額で月65,000円。満額をもらえる人も限られますが、満額をもらえても、とても生活は出来ないので、ずっと働き続けるしかありません。シングルマザーの多くは、70歳を過ぎても清掃などの仕事をされています。

同じひとり親でも、死別であれば、夫がサラリーマンなら月十数万円の遺族年金がおりて、自分がパートで働いていれば生活は出来ます。加えて持ち家に住んでいる人も多いので、家賃負担はありません。しかも遺族年金は、その方が亡くなるまでもらえます。また遺族年金は非課税です。死別と離別では、全然違うのです。

今後、離別の高齢女性が増えていくことは統計上でも明らかです。ひとり親であった方々で、今の70歳ぐらいから離別の方が割合として増えてきていて、貧困に近いところにいる方が少なくありません。高齢で、1人暮らしの女性の半分近くは貧困です。(参考:tits_23_5_10 (jst.go.jp))


参考文献:黒川 祥子著『シングルマザー、その後』(発売日:2021年12月17日)

本日のオマケ

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私の投資方針

1.投資対象は、主に株式インデックスファンド、又は個別株式とする。
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3.レバレッジ、信用取引等はしない
4.財政状態、経営成績が良く、PER及びPBRが低めの割安株式を買う
5.平時は、預貯金の残高が減らないペースで積み立てる
6.暴落等により含み損が発生した場合、含み損状態を脱するまで、平時より積立額を増額する

投資方針の根拠

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2.山崎元、水瀬ケンイチ著『全面改訂 第3版 ほったらかし投資術』
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・Moneyとスピリチュアルを中心テーマとした、私の日々の読書記録がメインです。

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