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お金のリテラシーとスピリチュアル

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お金に関する障害、マネー・ディスオーダー。『マネーセンス』

一度、あるいはたまに経済的な判断を間違ったからといって、マネー・ディスオーダー(お金に関して障害がある)というわけではありません。パターン化した自己破壊的な経済行動がしつこくついて回り、それがストレスや不安、悩みの大きな原因になって人生を損なっている場合、それはマネー・ディスオーダーです。

マネー・ディスオーダーは家族的な機能不全、感情的な混乱、対応戦略の失敗、非常に辛い子供時代の体験など、これらの要素が重なり合って起こります。また、マネー・ディスオーダーの症状は、次のようなことが挙げられます。

・自分の経済的な状態に対する心配、不安、あるいは絶望
・貯蓄が出来ない
・多すぎる借金
・破産や債務返済不能、あるいはこの両方
・家族や友達、同僚との金銭トラブル
・経済的な行動を改善しようとしても長続きしない

これに対して、経済的に健全な状態は次のようなことが挙げられます。

・借金が少ないか、ほどほどに維持されている
・積極的な貯蓄プランがある
・きちんとした支出計画があり、それを守っている
・家族・パートナーとの間でお金のトラブルがない
・経済的な満足度が高い
・経済的なストレスが少ない

マネー・ディスオーダーは、主に12種類あり、大きく3つに分けられます。

① お金あるいはお金の扱いを総体的に忌避するマネー・ディスオーダー
経済的否認、経済的拒否、過剰なリスク回避、過小支出(ケチ)がある。
② お金を使うことやお金や物を持つことに過剰に取りつかれているマネー・ディスオーダー
強迫的なためこみ、ワーカホリック、不合理なリスク・テイク(賭博)、浪費がある。
③ 人間関係に混乱が生じるマネー・ディスオーダー
経済的な裏切り、経済的な近親相姦、経済的なイネイブラー(依存助長)、経済的な依存がある。
eggs in different colors
Photo by Ksenia Chernaya on Pexels.com

① お金あるいはお金の扱いを総体的に忌避するマネー・ディスオーダー

このマネー・ディスオーダーの元になっているのは、お金をネガティブな感情や辛い出来事と結び付けるシナリオ、言い換えれば「お金は悪いものだ」という信念です。お金は悪者だと思うから、お金の問題を処理するのではなく、悪者から逃げ出します。

このグループに入るマネー・ディスオーダーは、i) 経済的否認、ii) 経済的拒否、iii) 過剰なリスク回避、iv) 過小支出(ケチ)の4つあります。

i) 経済的否認

経済的否認をする人たちは、銀行の取引明細書やクレジットカードの請求書を見ようとしないことが多い。昇格の交渉もせず、パートナーとお金の話をすることもありません。貯蓄や富を蓄えることを避け、とにかくお金のことは一切考えたくないと思っています。否認によってその場はお金に関する緊張がやわらげられますが、長い目で見れば、問題を増やすことにしかなりません。

ii) 経済的拒否

経済的拒否をする人たちは、お金が欲しいと思っているのに、同時にお金を持つことに罪悪感を持つようにプログラムされていることが多い。自尊心を打ちのめされた人たちがこの障害にかかりやすく、こういう人たちは、自分には価値がないとか、お金を含めた人生の良いものを手に入れる資格がないと感じています。

iii) 過剰なリスク回避

経済的否認の人はクレジットカードの明細書を開くのでさえ怖がりますが、リスク回避に取りつかれた人はどんなわずかなリスクにもとてつもない不安を感じます。政府保証のある預金口座にお金を預けるのでさえ心配でたまらない。病的賭博者の子供の多くは、過剰にリスクを回避する大人になります。

iv) 過小支出

支出が少ないのも極端になると、使い過ぎと同じように人を貧しくします。使い過ぎと違って、お金を使えない人には貯金はたくさんありますが、持っているものを使って楽しむことを拒否するために、気持ちは貧しい。問題になるほどの過少消費(ケチ)は、地味に暮らそうという決断とは別ものです。「過小支出」が不健全な理由は、経済的拒否と同様に、大抵は潜在意識の中の不合理な恐怖や不安、自分は幸運に値しないという罪悪感、あるいは強迫的な自己犠牲衝動から生まれているからです。

② お金を使うことやお金や物を持つことに過剰に取りつかれているマネー・ディスオーダー

このマネー・ディスオーダーは、お金を稼ぐこと、貯めること、使うことに重要性を置きすぎる障害です。共通しているのは、お金を安全や自尊心、それに幸福と同一視するマネーのシナリオから生じていることです。その根っこにあるのは、自分の言動や義務、責任、限度と関係なく、お金が全ての問題を解決するという考え方です。このマネーのシナリオを検討せずに放っておくと、ためこみ、ワーカホリック、それに何よりもお金やお金持ちになることを必死で追い求める結果になります。

このグループに入るマネー・ディスオーダーは、i) 強迫的なためこみ、ii) ワーカホリック、iii) 不合理なリスク・テイク(賭博)、iv) 浪費があります。

i) 強迫的なためこみ

強迫的なためこみは、普通なら良しとされる行動(貯え)も、極端になると不健全だという例の1つでしょう。ためこみにも様々な形があり、お金だけをためこむ人もいるし、強迫的に様々な物をためこむ人もいます。

傍から見ればどれほど無用な物でも、強迫的なためこみ症の人は、持ち物に強くこだわり、なくなったらと考えただけで不安でたまらなくなります。ためこんだ物は愛情や好意その他、当人の人生に欠けている何かの身代わりなので、ためこんだ持ち物に理屈にならない愛着を感じています。そんな人たちの家はためこんだ物であふれ、普通に暮らすことが出来なくなっています。ためこむ人は、子供時代に貧乏や遺棄か裏切り、あるいはその両方を経験している場合が多い。

ii) ワーカホリック

ワーカホリック(仕事依存症)は、私たちの社会が評価し、人々が進んで認めるどころか自慢にさえ思う数少ない依存症の1つです。しかし、これも他のコントロールできない習慣と同じくらい有害なことに違いはありません。

ワーカホリックは仕事に没頭するあまり、家庭生活や育児、レジャー、それどころか睡眠に充てる時間さえほとんどなかったりします。その結果、夫婦間不和や不安、落ち込み、仕事のストレス、仕事への不満、健康問題などを抱え込みます。「もっとお金があれば自分も家族も幸せになり、自尊心を高められ、有能で愛される価値のある人間になれる」と思い込んでいます。また、生産能力がない人間は価値がないと無意識に信じていることが多く、そのために仕事をすればするほど自分は価値があると感じます。

iii) 不合理なリスク・テイク(賭博)

リスク・テイクが行き過ぎると大きなダメージを与えます。行き過ぎたリスクテイクとは、ギャンブルやデイトレード等、大きな利益を追求しようとして不必要な経済的リスクを冒すことです。

病的なギャンブラーにとって、賭博は依存性のあるドラッグと同じです。彼らは賭博をしていると気分が良いから、あるいは問題から逃れられるから賭けます。そしてアルコール依存者が酔うのに必要な酒の量がどんどん増えていくように、興奮を維持するためにますます多くのお金をかけなくてはならなくなります。ギャンブルしていることを隠したり、資金を得るために違法な行為に手を染めることも多い。人口の5%は一生のある時期に賭博で問題を起こしたことがあり、2%は病的賭博者です。

iv) 浪費

浪費は、自分や他者に過剰なお金を使うことで安心、安全、愛情、充実感を感じようとする試みです。浪費の兆候の1つは、お金を使うという行動をとても重視することです。浪費する人は、ショッピングという行為によって他者や自分自身とのつながりを感じようとすることが多い。浪費する人達は、お金を使いたい気持ちをコントロールできず、コントロール出来なかったことへの不安を紛らすためにまたショッピングします。

③ 人間関係に混乱が生じるマネー・ディスオーダー

このマネー・ディスオーダーに苦しむ人たちは、問題のある行動で自分だけでなく他の人々にも感情的、経済的な被害を及ぼします。この種の人達はお金に関しては、愛する人にさえ秘密主義だったり不正直だったりすることが良くあります。

このグループに入るマネー・ディスオーダーは、i) 経済的な裏切り、ii) 経済的な近親相姦、iii) 経済的なイネイブラー(依存助長)、iv) 経済的な依存があります。

i) 経済的な裏切り

経済的な裏切りとは、自分の出費や金銭関係に関して故意に、あるいは何となくパートナーに大きな隠し事をし続けることです。合意した予算の枠外で大きな買い物をしたり、高額な買い物の値段をごまかすというように、大きな経済的秘密を持ち続けること等がこれにあたります。経済的な裏切りが発覚すると、人間関係の土台が揺らぎ、信頼は全て崩れます。お金は、人間関係のもめごとの最大の原因です。

ii) 経済的な近親相姦

経済的近親相姦とは、大人としてのニーズを満足させるために、お金を使ってわが子をコントロールし操作することです。経済的近親相姦の場合は、性的虐待ではなくあくまで心理的虐待ですが、子供に非常に大きな感情的な傷とダメージを与える可能性があります。

iii) 経済的なイネイブラー(依存助長)

経済的イネイブラーは、自分にその余裕があるかどうかに関わらず、またそれが長い目で見て相手の利益になるかどうかに関わらず、誰かにお金を与えずにはいられないという衝動にかられます。お金を求められるとノーと言えず、自分自身の経済状態を犠牲にしてでも誰かを助けようとします。

経済的イネイブラーは、お金と愛情を同一視するシナリオから生まれることが多い。お金を使って過去の過ちやネグレクトに対する罪悪感を和らげようとしたり、他者との親密さを感じよう、自分が重要な役に立つ存在だと思おうとします。しかしその行為は、当面の問題は解決したとしても、長期的にはもっと重大な問題へと悪化させてしまいます。

iv) 経済的な依存

経済的な依存に陥っている人は、通常の経済ルールが通用しない子供っぽい世界で暮らしており、日常生活でお金がどんな風に動いているか分かっていないし、知る必要も感じていません。お金が必要になると、依存している相手がお金をくれます。使いすぎても、銀行代わりのパパやママ、配偶者、信託基金が肩代わりしてくれます。

しかし、誰かが経済的に自分の面倒を見てくれるという思い込みには、高い代償があります。自分の力ではどうしようもない、生きていけないという感覚がつきまとうことが多いのです。

マネーのシナリオの多くはいつまでも付きまとうでしょうし、ふと頭に浮かんでくることもあるでしょう。しかし学んでおけば、「ああ、マネーのシナリオだな」と気づくことも、シナリオを変更修正し変更するために自分の思考を変えていくことも出来ます。

参考文献:ブラッド・クロンツ著『マネーセンス 人生で一番大切なことを教えてくれる、「富」へ導くお金のカルテ11』(発売日:2023年7月21日)

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