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私たちの成功は、大半が能力よりも運で決まる『運の方程式』

人生の成功には何が必要なのでしょうか。収入が多く、高い地位に就き、仕事でも大きな業績を上げ続ける。そんな成功者には、どのような秘密があるのでしょうか。

近年になって、主に経済学やリスク分析の分野から、人生の成功に関する新たな見解が提案され始めました。それは、「私たちの成功は、大半が能力よりも『運』で決まる」ということです。

例えば、あなたの収入の半分は生まれた国で決まり、あなたの収入と満足度はルックスに影響され、あなたの収入と地位は生まれつきの数学力で決まります。このほかにも、人生の成功を左右する「運」は山のように存在し、持ち前の性格、運動能力、両親の学歴など、全てを数えだしたらキリがありません。

ですが、諦めるのは早とちりです。近年では「運」を科学の視点から見た研究が進み、良い偶然を引き寄せる方法が分かってきました。研究者によって微妙な違いはあるものの、大方の見解によれば、「運の掴み方」は次のようにまとめられます。

幸運 = (行動 × 多様 + 察知) × 回復

世界の金と地位の44%は、幸運な2%の人間に独占される

いかに人生が運ゲーだとはいえ、その影響力を正しく把握できないと、攻略法をうまく使うことは出来ません。果たして、私たちの人生は、どこまで運に左右されるのでしょうか。

経済学者のアレッサンドロ・プルチーノらが手掛けたシミュレーションを見ておきましょう。研究チームは、コンピュータ上に1,000体の人物モデルを作り、それぞれの個体に、知性、社交スキル、モチベーションの有無、決断力、創造性、感情知性などの数値をランダムに設定。各モデルの人生には、半年ごとに良い出来事か悪い出来事がランダムで起き、不運に見舞われたモデルの成功率は半分になり、幸運に遭遇した場合は、個体の才能に応じて成功率が増えるようにデザインされています。それから人間の40年に相当する時間をシミュレートしたところ、次の結果が得られました。

たった20人の個体が、「成功」の総量の44%を独占した
全体の50%の個体は、「成功」レベルが初期値のままだった

つまり、最初の時点では皆同じレベルの財力と地位があったにもかかわらず、40年後には、わずか2%の個体が全体の4割に近い富と権力を牛耳っていたわけです。これはあくまでシミュレーションではありますが、現実のデータとも整合します。

経済学者トマ・ピケティらが運営する「世界不平等研究所」の調査によれば、2021年の時点で、世界の個人資産の37.8%を上位1%の超富裕層が保有し、下位50%の層の資産占有率は2%に過ぎません。資産の偏りは年ごとに加速を続けており、現代では、世界の最貧困層の半分と同じ富を、わずか8人の男性が所有しているとの指摘もあるほどです。

495回のチャレンジで成功率は99%まで上がる

「人生の幸運は試行回数で決まる」といったフレーズを耳にしたことがある人は多いでしょう。良い運を掴もうと思ったら、人生におけるチャレンジの回数を増やすしかないという考え方です。

例えば、あなたが、成功率が1%しかない難しい仕事に挑んだとしましょう。1回のチャレンジではまず成功など見込めない数字ですが、もし失敗したとしても、試行回数を増やすごとに確率が少しずつ変わります。具体的には、2回目の試行で約2%に増加(99%×99%=98.01%)し、試行回数が100を過ぎたあたりで63.3968%を超え、459回目で99%に達します。ここまでこれば、逆に失敗する方が難しいでしょう。

ただし、いくら試行回数が大事だと言っても、むやみにチャレンジを増やすのが最善ではないことも容易に想像がつくはずです。スポーツの世界でも、トップアスリートほど、子供時代から特定の1つの種目に絞るのではなく、様々な種目を経験していることが多いのです。これが、運の方程式における2つ目の要素である「多様」です。

昨日は通じたスキルや知識が明日には陳腐化する時代において、多様な体験が役に立つのは当然の話。私たちは、ともすれば一つの事に打ち込む人を持ち上げがちですが、試行回数の作用を十分に活かすには、同じことを繰り返すのではなく、チャレンジのバリュエーションも増やさねばらならないのです。

イノベーションを起こす人ほど観察に時間を費やす

行動の量を予期せぬ幸運に変えるためには、方程式の3つ目の要素である「察知」が必要となります。これは身の回りで起きる小さな変化に気づく能力の事で、試行回数によって呼び込んだ良い偶然を開花させる働きを持ちます。

過去に斬新なプロダクトを開発した経営者や発明家たち約3,500人にインタビューを行い、仕事ぶりをチェックした結果分かったのは、「イノベーションを起こす人ほど観察に時間を費やす」ということです。優れたイノベーターたちは、いずれも身の回りに起きる小さな変化を察知し、それによって前例のない発明を生み出していました。

そして、行動・多様・察知という3つの要素を抑えた上で、最後にもう一つ欠かせないのが「回復」のスキルです。これは失敗から立ち直る能力の事で、挫折の痛みから速やかに抜け出し、再び新たなチャレンジに挑めるメンタリティを意味します。

言うまでもなく人生に失敗はつきものであり、死ぬまでに1度も挫折を経験しない人とは、生涯で何もしなかった人だけです。となれば、失敗を前提条件として受け入れ、回復力を養うしかありません。

crop sportsperson resting after training on lawn
Photo by Ketut Subiyanto on Pexels.com

世界の天才が口をそろえる「幸運の秘密」とは

改めて公式を確認しましょう。

幸運 = (行動 × 多様 + 察知) × 回復

運を掴むためには、初めにチャレンジの総量を増やし、それと同時に行動の多様性を広げていくことで、複数の偶然が舞い込むための土台を作ります。その上で予期せぬ変化に意識を向けつつ、失敗から何度も立ち直ることで、単なる偶然をポジティブなめぐりあわせに変えるわけです。

「幸運は準備と機会が出会った時に起きる」

(by 哲学者セネカ)

「幸運はチャンスと準備が一致した時に実現する」

(by トーマス・エジソン)

運の方程式に沿った行動を増やせば、人生という運ゲーの攻略は格段に楽になります。幅広く世界を探索し続ける人は、その途中で役に立たない宝やアイテムを大量に見つけるでしょうが、同時に重要なイベントに遭遇する確率が上がるからです。

不確実性に満ちた人生で運を掴むには、明確な目的もないままに世界の探索を続け、予期せぬ偶然が起きるのを待つしかありません。


参考文献:鈴木 祐著『運の方程式 チャンスを引き寄せ結果に結びつける科学的』(発売日:2023年2月1日)

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・Money Literacyとは、自分のお金のことを自分で判断できる力をいいます。

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・Moneyとスピリチュアルを中心テーマとした、私の日々の読書記録がメインです。

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