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地域間格差と若者の希望『今どきの若者のリアル』

地方に暮らす若者のほとんどは、東京という「街」には憧れていません。特に20代に焦点を合わせてみると、東京に「住みたい」とか「憧れがある」と考えている者の比率は2割に満たない。

その背景要因には次の1つがあります。

第一に、「街」に集まることよりも、ウェブ上での日常的なコミュニケーションが相対的に重要になったこと。第二に、東京に行かなくても、大型ショッピングモールや全国チェーン店の立地が進み、大衆消費社会的な意味での蓋っとかが進んだこと。そして、第三に、地域異動経験のある若者、モビリティ(可動性)の高い若者が増え、居住地域の違いがあまり問題にならなくなってきたことです。

若者たちの大半は、ある程度の生活インフラが整っていれば、ネット上であるいは地域のどこかで友人や恋人と「つながる」ことが出来るだけで十分であり、大勢の人やモノがあふれる大都市に住む必要があると考えていません。

しかし、東京と地方との間には、雇用や教育機会など、格差の構造はゆるぎなく存在しており、それが地方出身の若者の選択肢を大きく制約しています。地方創生政策が進められて10年近くにもなるのに、地方暮らしの若者は、その人口比率を減らし続けています。東京の都心部が富裕層の割合を増やす一方で、地方の社会経済水準は徐々に低下しています。

東京にあこがれない若者が増える一方で、地方暮らしの若者は減り続けているという一見矛盾するような現象をどのように理解すれば良いのでしょうか。

地方の大都市 / 地方のまち / 地方の田舎

東京圏と地方の格差の現状を理解するにあたり、①地方の大都市(京阪神圏と名古屋圏)、②地方のまち(30万人以上もしくは、20万人以上の都市雇用圏)、③地方の田舎(条件不利地域圏)の3層に分ける方法が有効でしょう。

直近の国勢調査で集計してみると、全国の若者の人口(20代~30代)のうち、東京圏は約1/3で、「地方の大都市」を含めれば、三大都市圏で約半数を占めます。また「地方のまち」は都市雇用圏の人口30万人以上に限ると東京圏と同程度を占めます。一方、「地方の田舎」に住む若者は、一割程度です。地域間格差の問題は、同じ都道府県であっても、「地方の大都市」と「地方のまち」、そして「地方の田舎」では相当異なるということです。

「地方の大都市」は、「有力大学」(3,000人以上が在籍する文系・理系の両学部がある総合大学)がエリア内に多数あり、18歳の高卒時点で転入超過となります。問題なのは、これだけの大学生を抱えながら、東京と比べて、大卒の就職先となるような大企業本社の立地が圧倒的に少ない点です。特に京阪神圏は、20代半ばの大卒者の人口流出率が著しい。製造業が強い名古屋圏については、非大卒者を惹きつける力は強いものの、大卒者に多い専門・技術職、事務職の割合は少ない。

次に「地方のまち」は、暮らしの利便性という観点では3大都市圏に劣りません。また、国立大学を中心に、少ないながらも有力大学が立地しており、大学・短大残留率は上昇傾向にあります。問題なのは大卒人材が他地域に流出傾向が強いということで、20~30代の人口は、2020年までの5年間で9.8%も減少していることです。これは、「地方の大都市」と比べて銘柄大学の選択肢が少ないこと、大企業での就職機会が限られているという構造的な原因にあります。

これに対して、20万人以上の拠点都市圏の外側にある「地方の田舎」は、若者にとっての条件不利性がより明白です。通える範囲に有力大学が立地するケースはほぼ皆無であり、通える範囲に上場企業の立地もほぼなく、特に大卒者の就職先の選択肢は非常に限定的だという点です。

移動する若者は、地域間格差をカバーできる

このように教育や雇用については、地方圏と三大都市圏の間の落差は大きく、そのことが広く認識されています。

しかし、「現在の生活に満足しているか」、「自分は幸せであるか」、「自分の将来に明るい希望を持っているか」について調査した結果、地方の「大都市」あるいは「まち」と「田舎」との間に有意な差はありませんでした。

その理由は、居住歴で説明される部分が大きいという点が明らかになっています。すなわち、地元を一度も離れたことのない者は、非常にネガティブであるのに対し、一定期間地元を離れて生活したことのあるUターン、あるいは地域にとって「よそ者」である転入者は明らかにポジティブだということです。

「地方の田舎」の若者の多数を占めるUターンや転入者は、現在の居住地域以外に暮らした経験があることから、他地域とのつながりを維持しており、日常的にも広範囲に移動することによって、居住地域内における選択肢の少なさをカバーしているのです。逆に言うと、そのように外の地域とのつながりを大事にして、暮らしや人生の選択肢を広げることこそが、「地方の田舎」の若者が楽しく生きる必要条件なのです。

「地方の田舎」の新たな希望

地域外とつながるモビリティは、「地方の田舎」の若者に新しい希望の語り方を与えています。特に、コロナ禍後に進んだテレワークやビデオチャットの普及の影響は大きいでしょう。

例えば「デザイナーになりたい」という「地方の田舎」の高校生に対し、地域外のデザイナーとビデオチャットを通してリアルタイムでつながる取り組みをしている団体もあります。

もちろん、こうした取り組みやその影響力は、現状では限定的です。しかし、このように田舎に拠点を置きながら世界に開かれようとするモビリティの高い若者たちが、さらに地域の多くの若者を巻き込むクリエイティブな場づくりを広げているのは確かです。


参考文献:山田 昌弘著『「今どきの若者」のリアル』(発売日:2023年11月16日)

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