マイナスでいっぱいになっている潜在意識をプラスへと変えて、積極精神で生きる時、人生は好転し、健康や長寿も、成功や幸福も、全てがこの手に入ります。
そんな天風哲学を解いた中村天風の言葉が、『中村天風 折れないこころをつくる言葉』には数多く紹介されています。
「こまった」「弱った」「情けない」と言わない
どんな場合にも、「こまった」「弱った」「情けない」「悲しい」「腹がたつ」「助けてくれ」なんていう消極的な言葉を絶対に口にしないことです。
(中村天風『君に成功を贈る』)
人は元々、健康で幸せな人生を送れるだけの生命力が具わっています。生命とは、ひたすら生き抜くパワフルなものです。積極的なのです。しかし人の考え方が消極的であると、生命の内奥深くにある、誰にも具わっているはず力が顕在化することはありません。
その対処法は、言葉に気を付けることです。言葉は観念に影響します。マイナスの言葉を口にすると、観念を通じて、そのマイナス通りの結果が表れます。
血をきれいにする
消極的感情を発作すると、血液は即座にその色及び味わいを変化する。
(中村天風『真人生の探求』)
いつも悲観ばかりしているAさん、怒りっぽいBさん、臆病なCさんという3種の人達に集まってもらい、彼らが吐いた息から作った液体をモルモットに注射したところ、AさんとCさんの液体を注射されたモルモットは、数分後に苦悶している状態となり、間もなく虚脱状態に陥りました。Bさんの液体を注射されたモルモットは、四肢の末端が麻痺したようになり、動きがままならない状態になりました。モルモットがこんな状態になるのですから、当の本人の身に悪い影響を及ぼさないはずはありません。
また天風は、感情によって血液の色や味わいが違っていると言います。怒れば血が黒褐色になり味わいが苦くなり、悲しむと茶褐色になって味わいが渋くなり、恐怖すると丹青色となって味わいが酸っぱくなります。マイナス感情の時、こんな血液が体内を巡っているのです。
天に唾しない
人を憎んだり恨んだりあるいは中傷したりする人は、自分も又必ず他の人からそうされるということを忘れてはならない。
(中村天風『叡智の響き』)
天に向かって唾を吐くと、自分に返ってきます。また情けは他人のためではなく、いずれは巡り巡って自分に返ってきます。「天に唾する」がマイナスのコンペンセーション(代償)だとすると、「情けは人の為ならず」はプラスです。
プラスのコンペンセーションの意義を十分理解していても、自分の心がプラスでないと、なかなか実行できるものではありません。他人に対してプラスの言動が出来なくなったら、自分の心は貧しい状態にあるかもしれないと疑ってみることです。
「生」を実感する
生まれながらこうだと思えば、何でもねぇじゃねぇか。
(中村天風『心に成功の炎を』)
日露戦争が勃発した頃のこと、20代後半の天風は、ある日敵に捕らえられ、7日もの間、首かせと手かせをはめられて土牢に閉じ込められていたことがあります。この時天風が悟ったのが、「生まれながらこうだと思えば、何でもない」ということ、つまりもともと首かせと手かせをはめられたままの姿で誕生したと考えたら、これが当たり前の姿であり、何でもないということです。
心の持ち方を変えることで、天風はその不自由な状態から自分を解き放ってしまいました。生きている ー この一線で楽しもうとすると、どんな逆境も跳ね飛ばすことが出来ます。
本来の自分に気づく
「怒らず、怖れず、悲しまず」こそ、正真正銘の心の世界の姿なんだ。
(中村天風『盛大な人生』)
天風によると、人間の中核をなしているのは霊魂です。霊魂は目に見えず、感覚することも出来ない気の凝集体であり、磨いた鏡のように清いものです。そんな心から発する欲求は、他人を喜ばせることが嬉しいというものです。実相の世界では消極的なものは何一つありません。
参考文献:中村天風 著『中村天風 折れないこころをつくる言葉』(発売日:2018年11月7日)
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