『自分を受け入れた瞬間、何かが起こる! 「引き寄せスパイラル」の法則』の著者奥平亜美衣さんは、『アミ小さな宇宙人 (徳間文庫)』に出会ったことで、スピリチュアルの世界に足を踏み入れた方です。
「引き寄せ」は、欲しいものを手に入れるための法則ではありません。「引き寄せ」とは人生に対する姿勢のことです。この本を、自分を愛することをメインに、以下の4つのポイントでご紹介します。
本当の「引き寄せ」とは
私たちは、「引き寄せの法則」のことを、理想の暮らし、理想の恋人、大金等の夢や願望を手に入れることだと考えてしまいがちですが、これらは、手に入ったところですぐに不満が出てきてしまいます。これら欲しいものを手に入れたところで、本当の「幸せ」は手に入りません。
私たちが引き寄せたいのは、本当の幸せをもたらすもののはずです。では、幸せを引き寄せるにはどうすれば良いのか。それは、「自分を愛する」ことです。常にいい気分でいることと言ってもいい。本当の幸せはそこにしかありません。これこそが、「引き寄せの法則」の本質です。
多くの人が「引き寄せ」のことを何かをイメージして、それを手に入れることだと思っています。つまり、自分の「内面」ではなく「外面」にあるものを手に入れ、幸せになろうとしています。しかし、それでは永遠に幸せは見つかりません。自分の内面を探っていくところにしか、本当の幸せは見つからないからです。幸せとは、外からやってくるものではなく自分で感じるものであり、とことん主観的なものです。
引き寄せの法則は、「ハッピーな内面」を手に入れることで、「オマケ」で外側にある「欲しい物」が手に入れられるという法則です。まず自分が「幸せな気分」になることが一番重要で、その状態でいると、自然と自分の「願望が引き寄せられる」ということです。もっとざっくりいうと、引き寄せの法則とは、キリストの教えであり、悟りであり、哲学であり、ポジティブ心理学ということです。
ものの見方が全て
もし、引き寄せでいいことだけを引き寄せたいと思っているなら、それは間違っています。これは、外部のいいことによって自分を幸せにしてもらおうという考え方が、まだ残っている証拠だからです。そうではなく、「自分で自分を幸せにする。」これしか方法はありません。
そのためには、あらゆるものに幸せを見つけ、そのままの自分を肯定し、常にいい気分でいることです。引き寄せの法則とは、自分と同じ波長のものが互いに引き寄せられるという法則なので、自分がいい気分でいることが一番重要なのです。
引き寄せの法則とはいわば、人生に対する姿勢のようなものです。どんな状態であっても、世界を愛し、自分を愛することが出来るかどうか、です。そして引き寄せとは、身の回りにある幸せに見えることを発見する能力であり、人の長所を発見する能力のことです。
引き寄せは、いいことだけが次々おこる魔法のようなものではありませんが、自分の中の世界の見方を変えることで、喜びにあふれた楽しい人生にすることはできます。幸せを感じるかどうかは、その人のものの見方に全てかかっています。
成功についても同じです。普通の人なら通り過ぎてしまうようなただの日常の物事に、チャンスを見る者だけが成功をつかみます。チャンスを見つけた後に、実際に行動に移せるのも、ものの見方がポジティブな人だけです。行動や成功や幸せなど、この世で大切なものはすべて、心の状態によって決まるものなのです。
自分を愛する
引き寄せの法則は、自分を愛することに始まり、自分を愛することに終わります。それほど自分を愛することは大事なのです。
自己肯定感と引き寄せは密接にかかわっています。自己肯定とは、自分を丸ごと認めること、つまりそのままの自分を愛するということです。そのままの自分を愛せるようになると、常にいい気分でいられるようになるので、いいことがどんどん引き寄せられてきます。自分を愛すると、引き寄せが止まらなくなる。これが、この本のタイトルでもある「引き寄せスパイラル」です。
では、どうすれば自分を愛せるようになるのでしょうか。ポイントは4つです。
1.自分に注意を向けて、自分自身を知ること
自分を愛することは、自分自身に注意を向けてあげることから始まります。他人や外側に向けていた思考を、自分に向けるのです。自分に関心を持つことが、自分を肯定することであり、自分を愛することにつながります。
そして本当の自分を知ったら、否定せずに認めてあげることです。気づいた方もいるかと思いますが、自分を愛する流れも、他者を愛する流れも全く同じです。お互いに関心を持ち、お互いを知り、お互いを認めるところに「愛」は生まれます。
2.自分の感情に嘘をつかず、自分らしく生きること
自分を好きになるには、自分らしく生きていることが大前提です。それには、本心ではやりたくないと思っていることは極力やらず、瞬間瞬間のワクワクする気持ちに従って生きることが大切です。
この、「やりたいことを全部やる」という生き方をすると、自然と誰ともかぶらないオリジナルな生き方になります。そこにこそ、人それぞれの自分らしい生き方というものがあります。そして、本当の成長も、自分らしく生きるところにあります。本当の成長とは、喜びが増えることです。言い換えると、自分がやりたいことをやって、人生が毎日どんどん楽しくなることをと本当の成長と言います。勉強して知識を増やすのも、人生をもっと楽しくするという本当の成長をするためです。人類としての成長も、喜びの総量が増えることです。私たちは、自分の心が喜ぶことを、もっともっと経験するために、この地球に生きています。
「万物の本質は、自分らしくあることだ。自分らしくあるときに、最も自己の力を増大させる」
スピノザ
3.自分を満たしてあげることを最優先すること
人に何かをしてあげる時も、自分が心地よく感じるかどうかが大切です。自分がいい気分になるかどうかをすべての選択の基準とするのです。どんな時も、最優先事項は自分がいい気分になれるかどうか、です。ですので、人と接するときにも、「人に好かれているかどうか」を気にするよりも、「自分が好きかどうか」を気にした方が良いです。本当の幸せに、他人は一切関係ありません。
4.存在しているだけで価値があることを知ること
自分の存在自体が最高だと感じることが、自分を愛することの究極の形です。宇宙の真実としては、誰しも存在している時点で、宇宙にとって役に立っている存在です。どんなものも、宇宙に対して必ず、何かしらの影響を与えており、役に立っています。真実、全ては完璧な調和の元に存在しています。全ては関係しあっていて、全てはつながっている、つまりワンネスです。
これを理解することは、「私=宇宙、私=神」というのを悟ることでもあります。この状態の人は、常にハッピーで、常に感謝しており、常に愛にあふれているので、幸せ、成功、お金など、あらゆるものを手に入れることが出来ます。
このように、自分を愛している究極の状態、それが私=神で、最も強く「引き寄せ」が働くのもこの状態です。
自分の幸せ最優先
まず自分を満たすことを真っ先に考えましょうというと、それは周りに迷惑をかける自己中と思ってしまうかもしれません。しかし、真実はその逆です。
毎日自分が好きなことをやって、楽しい気分でいる時と、楽しいことを我慢して日常に不満を感じている時と、どちらが人に対して親切になれるか考えてみると分かりやすいと思います。人は、自分で自分を大切にしなかったり、満たしてあげなかったりすることで、人に対してつらく当たるようになります。他者のことを、自分に何かを与えてくれる存在として見始めてしまいます。簡単に言うと、自分で自分を幸せに出来ないから、誰かに幸せにしてもらおうとするのです。これが依存しあう関係をもたらします。
自分の幸せを二の次にしてしまうと人生に対する不満が必ずどこかで爆発します。だから、自分の幸せはどうでもいい、子供の幸せが大切だと考えるのは間違いです。自分の事より、世のため人のためというのも間違いです。人の為(ため)と書いて偽と言います。人の為に生きると、人生が嘘だらけになります。
これに対して、自分のために生きる、つまり、自分が満たされていると、人に対して親切になれます。自分がすでに満たされているから、誰かに幸せにしてもらおうという考えも無くなるので、相手に対する要求や不満も減ります。ありのままの相手を認められるようになり、相手の自由を尊重するようになります。自分が満たされることで初めて、他者からもらう人生ではなく、与える人生が出来るようになります。何か特別なことをしてあげなくても、ハッピーが全身に出ている人は、それだけで周囲の人間を幸せにします。そして自分を愛し、満たせば満たすほど、相手に対して与えるものも大きくなっていきます。自分が愛で満たされれば、ちゃんと他人へあふれ出るようになっています。だからまずは、自分を満たすことを真っ先に考えましょう。
本書の詳細は 『自分を受け入れた瞬間、何かが起こる! 「引き寄せスパイラル」の法則』 をご参照ください。
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