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【ドイツ】エネルギー問題発経済危機。2023年のGDP成長率は-2.3%に。

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ドイツとロシアの間には、「ノルドストリーム1」と「ノルドストリーム2」という天然ガスの海底パイプラインがあります。

元々、ロシアからウクライナを通り、ヨーロッパに通じるガスパイプラインがありましたが、21世紀に入ってからロシア・ウクライナ間でパイプラインの使用料をめぐるトラブルがあり、ドイツとロシアを直接結ぶ「ノルドストリーム」構想が生まれました。(ロシアのプーチン大統領とドイツのシュレーダー元大首相による)

このパイプラインを通じ、これまでロシアからドイツ・EUに、非常に安価な天然ガスが供給されていました。

しかし、ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに「ノルドストリーム1」は保守点検を理由に8月31日から稼働が停止され、「ノルドストリーム2」は、2021年9月に完成していたものの一度も使用されない中、先日の爆破事件が起こったのです。

ドイツがロシアからの天然ガスの輸入を始めたのは1973年からです。1970年代に中東でオイルショックがあり、これにショックを受けたドイツ政府がエネルギーの供給先を多角化しようということで輸入が始まりました。

2020年においては、ドイツが海外から輸入した天然ガスの内約55%がロシアからのものでした。中東等から輸入する液化天然ガスに比べ、ロシアからパイプライン(ノルドストリーム)を通じて送られてくる天然ガスが非常に安価だったからです。
しかし、2022年の4月にはこれが約35%まで下がっています。

(出所:日本の天然ガスはすべてLNGで総量は中国に続いて世界第2位…天然ガス輸入量動向(不破雷蔵) – 個人 – Yahoo!ニュース)

またその他の資源、原油については、2020年において、ドイツが海外から輸入した原油の内約38%がロシアからのものでしたが、2022年の4月にはこれが約12%まで下がり、今年末にはロシアからの原油の輸入を完全にストップする予定です。

石炭については、2021年において、ドイツが海外から輸入した石炭の内約57%がロシアからのものでした。しかし2022年の4月にはこれが約8%まで下がっています。

body of water
Photo by Johannes Plenio on Pexels.com

ロシアの天然ガス供給停止は、ドイツ経済に甚大な影響を与えています。

今ドイツの経済界及び市民の間では、ガス不足及び、それに伴うガス料金の高騰に対する負担が強まっています。

Ifo研究所などドイツの主要経済研究所は、今年4月13日に発表した経済情勢に関する鑑定書の中で、「ロシアがドイツへの天然ガス供給を完全に停止した場合、ドイツ経済には2,200億ユーロ(約30兆円)の損害が生じる。2023年のGDP成長率は-2.3%に落ち込む」という悲観的な予測を出しました。

またドイツ経済学者は、インフレとリセッション(景気後退)が同時にやってくる、いわゆるスタグフレーションが濃厚であると言っています。さらに、ドイツ経済がスタグフレーションに陥った場合、欧州経済全体に悪影響が及ぶと予想されています。

(出所:天然ガス(ヨーロッパ)価格の推移 – 世界経済のネタ帳 (ecodb.net))

ヨーロッパでは天然ガスの価格がかなり高騰しています。
このためドイツでは、いくつかのエネルギー企業で逆ザヤ状態になりました。

例えば、エネルギー大手ユニパーでは損失が非常に膨らんでしまったことから、ドイツ政府によって国有化されることが決まりました。(エネルギー大手ユニパーの救済措置に合意、ドイツ政府が約3割の株式保有へ(jetro.go.jp))

ドイツがユニパーに投じる費用は約290億ユーロ(約4兆6,000億円)と言われています。これは、ドイツの歴史の中で、1企業に投じる費用としては最大です。
しかも、巨額の損失を出しているエネルギー企業はユニパーだけではありません。

brown and black castle under gray sky
Photo by Lukas Hartmann on Pexels.com

ドイツは、EUの中でも経済的にはこれまでとても優等生で、コロナパンデミックが起こった2019年まで、毎年のように財政黒字を出していました。G7諸国の中で、財政黒字を出し続けていた国はドイツだけです。

ドイツには、「政府はGDPの0.35%を超える財政赤字を出すことを禁止する」憲法(通称「債務ブレーキ」)があります。それもあって、ドイツ政府は財政黒字を出し続けていました。2020年、2021年はコロナパンデミックを理由に、この債務ブレーキを撤廃していましたが、2022年、2023年についても債務ブレーキを撤廃する必要性がある可能性があるということで、議論されているところです。

gray concrete statue of man holding book beside brown building
Photo by Pixabay on Pexels.com

現在ドイツでは高インフレに見舞われています。ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに消費者物価指数は上昇を続け、2022年9月の消費者物価指数は前年比10.0%に達しています。

これは、過去40年間にドイツではなかった高インフレです。欧州中央銀行はインフレ率を下げるために政策金利の引き上げを行っています。

(出所:ドイツ・消費者物価指数(速報)|経済指標|みんかぶ FX/為替 (minkabu.jp))


FAZ及びAllenzbach人口動態研究所が行った2022年8月の世論調査で、「あなたの不安の最大の原因は何ですか?」という質問を行った結果、1位が「インフレ」83%、2位が「ウクライナ戦争」が80%、3位が「世界情勢が予想できない」73%でした。

ドイツ人は、第二次世界大戦前のハイパーインフレの経験から、特にインフレに強い不安を持つ傾向にあります。今ドイツ人は、その大きな不安の中にいます。


本日のオマケ

私の本日の取引

1.日本株式インデックスファンド 10,000円(自動買付)
(ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド) 
2.世界株式インデックスファンド 10,000円(自動買付)
(SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド) 
3.世界株式インデックスファンド  50,000円(自動買付、カード)
(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))

1及び2は、現金による毎営業日自動買付、3は、三井住友VISAカードによる毎月1回の自動買付です。

私の投資方針

1.投資対象は、株式インデックスファンド、又は個別株式のみ
2.世界株式インデックスファンドは、老後まで基本的に売却しない
3.レバレッジ、信用取引等はしない
4.財政状態、経営成績が良く、PER及びPBRが低めの割安株式を買う
5.平時は、預貯金の残高が減らないペースで積み立てる
6.暴落等により含み損が発生した場合、含み損状態を脱するまで、平時より積立額を増額する

投資方針の根拠

1.ジェレミー・シーゲル著『株式投資 第4版』
 ・長期の実質トータルリターンは、他の資産に比べ株式が圧勝する
2.山崎元、水瀬ケンイチ著『全面改訂 第3版 ほったらかし投資術』
 ・世界株式インデックスファンド、特に(eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がお勧め
3.厚切りジェイソン著『ジェイソン流お金の増やし方』
 ・基本的に売らない
4.ジョン・C・ボーグル著『インデックス投資は勝者のゲーム』
 ・インデックスファンドは98%の確率で、アクティブファンドに勝てる
5.チャーリー・マンガー著『マンガーの投資術』
 ・素晴らしい会社を適正な価格で買う

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・Moneyとスピリチュアルを中心テーマとした、私の日々の読書記録がメインです。

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