10年前はウーバーイーツ、Netflix等もなかった時代。スマホが出来て、この10年で世界は大きく変わりました。では今から約20年後の2040年にはどのようになっているでしょうか。
世界が20年後どうなっているのかを知ることによって、チャンスをつかむことが出来、リスクを回避することが出来ます。
成毛 眞著『2040年の未来予測』を、次の2つのテーマでご紹介します。
これからのテクノロジーの進化について
スマホが出来て約10年が経ちました。今ではなくてはならないものです。 ウーバーイーツで食事の配達を頼んだり、Netflixでドラマや映画を見たり、Google mapで目的地に行くことも、Apple musicで好きなだけ音楽を聴くことも、アプリでタクシーを呼ぶことも、家に居ながらショッピングは何でも出来ます。 これらは、10年前には想像できなかったことばかりだったと思います。これからの10年も大きく変わってきましたが、今後20年も大きく変わります。
2030年には6Gが誕生します。これにより、2時間の映画を0.5秒でダウンロードできるようになります。自動運転も当たり前になり、車が空を飛ぶようになります。ドローンで空からの荷物の配送も当たり前になります。部屋の中のあらゆるものが自動になります。カーテンも自動で開き、明かりも自動でつき、料理も勝手に作られるようになります。冷蔵庫は、食事のメニュー提案・健康管理までしてくれるようになります。Amazon Alexaには10万もの機能が搭載されます。ショッピングも、ファッションアドバイスも、してくれるようになります。
2010年には、インターネットにつながった機器は125億台(一人当たり2台)でした。2020年は500億台です。2040年には10兆台 (一人当たり1,000台) になると予測されています。家の中にあるほぼすべてのものがインターネットにつながった状態になるということです。
アメリカには、レジなしのコンビニ、Amazon goが現在約20店舗あります。スマホアプリで入店し、買った商品を自動で判別され、そのまま出られます。買った商品は、登録したクレジットカードで決済されます。Amazonはその仕組を、他の小売店に売り込んでいます。
日本でもローソンが、2020年にこれと同様の仕組の実験店舗を始めています。この仕組みが広まり、2040年にはコンビニ、店舗が無人になります。日本では2040年には働ける人が約6,000万人、今から数百万人の減少が予測されていますので、こういったテクノロジーが人手が足りない部分を補うようになります。
人は、新しいテクノロジーをすぐには受け入れなかった歴史があります。19世紀に自動車やカメラが、20世紀に飛行機、映画、テレビゲームが発明されたとき、多くの人がそんなものは流行らないという反応を示しました。新しいものを受け入れるかどうか、進化に取り残されないかどうかは貴方次第です。

2040年、年金はどうなっているのか
これからの日本は、ますます貧しくなります。今日本には多くの観光客が来ますが、これは日本の観光キャンペーンが上手なわけではなく、自分の国で物を買うより、日本で物を買った方が安いからです。日本は物価が上がっておらず成長していません。その原因は、人口減少、労働者減少等があります。
2050年には3人に1人が65歳以上になります。人口が減れば、GDPも減ります。今後40年で、日本のGDPは25%減少することが予測されています。
また高齢化の問題もあります。1950年生まれの男性の35%、女性の60%は寿命が90歳です。1990年生まれの女性の2割は100歳まで生きます。現在65歳以上の7人に1人が認知症と言われています。高齢化により、2035年には4人に1人が認知症になります。高齢化が進み、年金所得しかない人が増える中、一人当たりの医療費は1.5倍以上にも上昇すると考えられています。介護士が夜までついてくれる老人ホームには、月35万円支払えないと入居できません。そんな状況の中、貴方が受給できる年金はどれくらいになるでしょうか。
日本では5年に1度年金制度の検証が行われ、所得代替率が計算されます。所得代替率とは、年金が現役世代の平均月収の何%かということ。2019年度の所得代替率は61.7%でした。これを前提とすると、夫婦合計22万円の年金を受け取れることになります。なお、2040年の所得代替率は54.3%と予測されています。最低のシナリオでは、2052年の所得代替率は38%です。この場合、夫婦合計で受け取れる年金は、約14万円です。
そんな中、今と同じレベルの年金を受給しようと思った場合、取れる方法は2つあります。
1.長く働いて、需給時期を遅らせる:
現行制度では、年金の受給を1か月はやめるごとに0.5%減らされる一方、需給を1か月遅くするごとに0.7%増えます。70歳受給開始にすると、1か月あたりに受け取れる年金は65歳に受給開始する場合と比べ、42%(=0.7%×60ヶ月)増加します。
2.iDeCo、つみたてNISAをする
今のうちから自分で私的年金を積み立てておきましょう。世界株式、S&P500等のインデックスファンドを、長期にわたって積立てるのが良いです。
年金だけでなく退職金も下がっています。1997年には退職金平均額は3,023万円でしたが、2017年には1,997万円に減っています。公的年金だけでなく、私的年金を作る必要があります。

本書の詳細は 『2040年の未来予測』 をご参照ください。
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