インデックス投資信託に対する積立投資が、万人が出来る再現性のある投資手法として、最良だろうということは、もう何年も前から言われ続け、色々なデータから証明されています。
では、準富裕層と言われる純金融資産5,000万円、富裕層と言われる純金融資産1億円に到達するためには、毎月どのくらい積立てる必要があるのでしょうか。
全世界株式インデックス投資信託を持ち続ける
山崎元、水瀬ケンイチ著『全面改訂 第3版 ほったらかし投資術』では、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリーが推奨されており、厚切りジェイソン著『ジェイソン流お金の増やし方』では、インデックス投資信託は、何があっても基本的には売らないことが推奨されています。
そこで、シミュレーションを行うにあたっても、全世界株式に対して投資する投資信託に対して、毎月コツコツ積立て、基本的には売らないということを前提にします。
年率3%、5%は十分達成可能
また、シミュレーションの前提としたのは、現在22歳の人が60歳になるまでの38年間、年率3%及び5%の利回りで運用した場合です。(なお計算単純化のため、3%の場合は毎年3%、5%の場合は毎年5%と、38年間同率の利回りが続いた場合を仮定して計算しております。)
以下の1、2のこれまでの実績の通り、年率3%及び5%の利回りは十分達成可能な、現実的な利回りであることが分かると思います。
1.株式の運用利回り実績
ジェレミー・シーゲル著『株式投資 第4版』によると、過去の統計情、株式を長期的に保有する場合、(下図では30年)、複利利回りは年率2.6%から10.6%であったことが分かります。
2.世界株式のインデックスファンドの利回り
山崎元さん、水瀬ケンイチさんが推奨されているeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリーの利回りは、2022年7月末評価基準日で、年率15.92%という実績です。
その他の全世界株式インデックスファンドの利回りも、10年で年率15%程度、5年で年率12%程度、3年で年率15%~16%程度となっています。
<10年>
<5年>
<3年>
シミュレーション結果
では、現在22歳の人が60歳になるまでの38年間、年率3%及び5%の利回りで運用した場合、毎月いくら積立てれば、積立投資だけで準富裕層、富裕層になれるのでしょうか。
年利回り3%で運用した場合、毎月65,000円積み立てれば、60歳時点で金融資産5,000万円(準富裕層レベル)を超えます。毎月130,000円積み立てれば、60歳時点で金融資産一億円(富裕層レベル)を超えます。
年利回り5%で運用した場合、毎月43,000円積み立てれば、60歳時点で金融資産5,000万円(準富裕層レベル)を超えます。毎月85,000円積み立てれば、60歳時点で金融資産一億円(富裕層レベル)を超えます。
なお、前述の通り利回り3%や5%は、過去の実績と比較すると、かなり保守的です。ボーナスを含めてこれくらいの金額を毎月積み立てることが出来れば、準富裕層、富裕層レベルになることは可能なのです。
いずれも、詳細は下の「積立シミュレーション」ファイルをご参照ください。
※「積立シミュレーション」の「自分用シミュレーション」シートにより、自分の年齢に合わせたシミュレーションも出来ます。「自分用シミュレーション」シートでは、サンプルとして、「1982年9月1日生まれの40歳で、現在金融資産の残高が1,000万円あり、59歳になるまで毎月50,000円の積立てができる方」という想定で計算したものを載せています。その場合、60歳時点では税引前残高約4,800万円になります。